チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップしています。
TOYO TIRE <5105> 【1→1】
「経常段階以降利益見通しと配当予想を上方修正、セルビア工場が稼働開始」
投資評価は「1」を維持。理由は、(1)22/12期上期決算では、厳しい事業環境下で前年並みの営業利益を確保し、通期計画に関し経常段階以降利益予想を上方修正し配当予想を増額修正したことなどがポジティブ。(2)2Q(4-6月)が大幅営業減益となり、同社計画では通期でも小幅な営業減益予想だが販売面は堅調であり懸念は不要とTIWはみる。(3)22/12期は一旦踊り場となるも23/12期、24/12期とTIWは連続で営業増益を見込む。以上を踏まえると(4)22/12期TIW予想PER4.9倍の株価は評価不足と考える。などによる。目標株価は前回、投資評価を「1」とした時点で付与した2,100円を先ずは維持する。
予想ROE:17.6% PBR:0.8倍、来期予想PER:6.3倍、来期予想EPS成長率:-22%株価(9/9終値):1,698円 Fモデルによる理論株価:3,876円(9月5日by高田悟)
浜松ホトニクス <6965> 【2+→2+】
「来23/9期も増収増益基調をTIWでは予想。株価の見方は従来通り」
22/9期3Q累計(10-6月)は円安も寄与したが、実態でも医用・バイオ、産業用機器を中心に強含みで推移した模様。粗利率は54%に向上したが、半導体関連など好採算製品が伸びたこと、稼働率の向上、部材調達難の影響が限定的だったことなどが要因とみられる。主要製品群が好調を維持できており、総じて良好な決算内容とTIWでは捉えている。来23/9期は前期・今期ほどでなくても増収増益基調を維持できるとみる。TIWでは中期的な視点からの株価上昇を予想し、今回も「アウトパフォーム」の見通しを据え置く。
予想ROE:14.7% PBR:3.5倍、来期予想PER:25.5倍、来期予想EPS成長率:1%株価(9/9終値):6,240円 Fモデルによる理論株価:3,978円(9月5日by服部隆生)
ウイルプラスホールディングス <3538> 【1→1】
「23/6期は新車回復を見込み連続で営業過去最高益更新を同社は計画」
TIWでは目標株価は1,450円を維持し、投資評価は「1」(Buy)を継続する。その理由は、(1)22/6期決算では自動車生産減に物流混乱が重なり輸入車市場が大幅な前年割れとなる中でもマルチブランド戦略の強みにより新車売上を小幅な減収にとどめたことや、新車が伸びぬ中で中古車やストック型ビジネスを伸ばし営業利益、営業利益率で過去最高を確保したことが評価できる。(2)23/6期計画では営業過去最高益更新を見込むがTIWでは達成可能とみる。(3)TIWでは輸入車は国内保有が増加基調にあり成長市場、電動化が正規ディーラーに追い風になる、M&A貢献を見込むことなどから中期的成長余地は大きいとみる。(4)株価指標面が依然割安(26/3期TIW予想PER6.1倍等)。などによる。
予想ROE:18.8% PBR:1.3倍、来期予想PER:5.7倍、来期予想EPS成長率:7%株価(9/9終値):1,098円 Fモデルによる理論株価:2,563円(9月9日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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