チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
TOYO TIRE <5105> 【 1→1】
「大口径タイヤ販売が好調、3Qで増益に転じ通期計画を上方修正」
13日発表の20/12期3Q累計(1-9月)決算は前年同期比11.1%減収、営業利益が同16.7%減の220億円。3Q(7-9月)は同2.9%減収、営業利益が同26.9%増の141億円。3Q累計では2Q(4-6月)中心に新型コロナ影響を強く受け減益。3Qのみではタイヤ需要の回復、北米での大口径タイヤの販売好調(20インチ以上の大口径タイヤ販売は前年同期比11%増)、合理化進展と自動車生産回復に伴う自動車部品事業の増益、原材料安効果などにより業績は急回復した。3Qの好決算を受け20/12期営業利益計画は40億円上方修正。
予想ROE:8.0% PBR:1.2倍、来期予想PER:10.0倍、来期予想EPS成長率:38%株価(11/20終値):1,798円
Fモデルによる理論株価:2,305円(11月16日by高田悟)
ホンダ <7267> 【 2+→1】
「2Qに増益に転じ通期計画を上方修正、2Qの四輪事業営業利益率は5.1%へ改善」
21/3期上期(4-9月)決算は新型コロナ影響から前年同期比64.2%営業減益。しかし、2Q(7-9月)のみでは1Q(4-6月)から販売、生産が上向き同28.5%営業増益となり増益に転じ、通期計画を上方修正したことがポジティブである。また、主要アジア市場低調などから販売は前年割れが続くも1Qからは大きく上向き2Qのみの二輪事業の営業利益率は13.9%まで改善、低収益(営業利益率は19/3期1.5%)脱却が課題の四輪事業営業利益率を2Qに5.1%まで改善させたことが評価できることなどから、投資評価を「2+」(Outperform)→「1」(Buy)へ引き上げる。
予想ROE:4.7% PBR:0.7倍、来期予想PER:9.4倍、来期予想EPS成長率:46%株価(11/20終値):2,977 円
Fモデルによる理論株価:3,904円(11月19日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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