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2020/10/20 - ファンケル(4921) の関連ニュース。―新型コロナ抑え込みで一人勝ち、米民主党勝利なら追い風の観測も― 新型コロナウイルスの感染拡大で大波乱となった2020年の世界経済。主要国の経済成長は軒並み大幅なマイナスの予想だが、そのなかでプラス成長を記録しそうなのが中国だ。米国との貿易摩擦など不透明要因は大きいものの、中国の景気回復を背景に日本の海運や機械、鉄鋼といったセクターには追い風が強まっている。また、11月の米大統領選で民主党が勝利すれば、米中摩擦の風向きは変わるとの観測も一部には浮上している。●20年の中国GDPは主要国で唯一、プラス成長に 中国経済の堅調さを示す経済指標が相次い

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中国関連株に高まる再評価機運、米大統領選視野に株高思惑 <株探トップ特集>

配信元:株探
投稿:2020/10/20 19:30

―新型コロナ抑え込みで一人勝ち、米民主党勝利なら追い風の観測も―

 新型コロナウイルスの感染拡大で大波乱となった2020年の世界経済。主要国の経済成長は軒並み大幅なマイナスの予想だが、そのなかでプラス成長を記録しそうなのが中国だ。米国との貿易摩擦など不透明要因は大きいものの、中国の景気回復を背景に日本の海運や機械、鉄鋼といったセクターには追い風が強まっている。また、11月の米大統領選で民主党が勝利すれば、米中摩擦の風向きは変わるとの観測も一部には浮上している。

●20年の中国GDPは主要国で唯一、プラス成長に

 中国経済の堅調さを示す経済指標が相次いで表面化している。19日に中国国家統計局が発表した7~9月期の国内総生産(GDP)は前年同期比で実質4.9%増だった。1~3月期は6.8%減とマイナス成長に沈んだが、4~6月期(3.2%増)に続き2期連続で堅調な伸びを示した。また、国際通貨基金(IMF)は13日に20年の世界経済見通しを発表し、中国の実質GDPは1.9%増と主要国では唯一、プラス成長を見込んだ。21年は8.2%成長の見通しだ。中国経済は一人勝ちに近い状態となっているが、これは「新型コロナを抑え込んだことが大きい」(市場関係者)との見方がもっぱらだ。昨年12月に中国・武漢で発生し世界中に広まった新型コロナは、欧州では感染拡大の第2波への懸念が高まるなどパンデミック(世界的大流行)への不安は続いている。しかし、その震源地となった中国では直近の新規感染者が1日当たり10人台程度と抑え込みに成功しつつある。

●コロナ不安後退し国内旅行賑わい、設備投資も回復基調

 新型コロナへの不安が薄れるとともに、経済活動は回復しており10月1日からの国慶節(建国記念日)に伴う大型連休では、中国国内での「リベンジ旅行」で賑わったことが伝えられた。また、中国自動車工業協会(CAAM)によると、9月の自動車販売台数は前年同月比12.8%増と好調で、5月以降は2ケタ増を維持している。

 中国経済の回復は日本経済にも追い風となっている。日本工作機械工業会が12日に発表した9月の受注総額は前年同月比15.0%減と8月の同23.3%減から減少幅は縮小。特に9月の外需は1.8%増と2年ぶりにプラス圏に浮上した。これは中国での自動車向け 工作機械の需要が寄与した面が大きい。この機械受注の回復を受け、ツガミ <6101>不二越 <6474> などが業績予想を上方修正している。

 また、中国の粗鋼生産拡大でばら積み船の荷動きが活発化。バルチック海運指数は今月初旬に一時、約1年ぶりに2000台を回復した。また、トヨタ自動車 <7203>ホンダ <7267> の中国自動車販売は直近で2ケタ増の伸びを示している模様だ。この自動車販売の伸びを背景に、鉄鋼業界では日本製鉄 <5401> やジェイ エフ イー ホールディングス <5411> に一時休止していた高炉を再稼働する動きが出ている。

●米国の対中政策には、個別企業規制に緩和思惑も

 更に、11月の米大統領選でバイデン候補を擁する民主党が勝利した場合、米国の対中国政策に変化が出てくるとの観測もある。中国に対しては民主党も共和党と同様に厳しい姿勢を取るとみられているが、中国の個別企業に対する姿勢はトランプ政権に比べ軟化するとの観測もある。例えば、中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に対するトランプ政権の配信禁止措置を、米連邦地裁は一時差し止めを命じる措置を下した。また、中国・ファーウェイへの半導体取引規制で、米政府はパソコン向けなどを中心に一部企業の輸出許可申請を認めてきている。こうしたなか、民主党政権になれば「中国の個別企業に対する極端な規制は緩和方向になるのでは」(市場関係者)との見方もある。米大統領選を視野に入れた対中政策の潮目の変化も意識しておきたい。

●機械や海運など景気敏感株に上昇期待、越境EC関連に注目も

 中国関連銘柄は鉄鋼や機械、海運などを中心とする景気敏感株がメインであり、低迷局面を経てのリターン・リバーサルの流れにも乗る。高値水準にあるIT・ハイテク株の受け皿として、この先、中国関連の景気敏感株への物色機運は高まりそうだ。前出銘柄に加え、機械株では建機のコマツ <6301>ヤマシンフィルタ <6240> 、それに設備投資に絡む安川電機 <6506>SMC <6273>ハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [JQ]、マキタ <6586> など。海運株では日本郵船 <9101>商船三井 <9104> のほか、NSユナイテッド海運 <9110> や明治海運 <9115>共栄タンカー <9130> など。鉄鋼株では、淀川製鋼所 <5451>新日本電工 <5563> など。消費関連では、ユニ・チャーム <8113>ピジョン <7956> 、それに化粧品の資生堂 <4911>コーセー <4922>ファンケル <4921> 、美容機器のヤーマン <6630> など。更に越境EC関連でラクーンホールディングス <3031>Hamee <3134>コマースOneホールディングス <4496> [東証M]なども注目されそうだ。

株探ニュース
配信元: 株探

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