東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1300を超え、全体の8割近くを占めた。セクター別では、海運、陸運の2業種を除く31業種が下落。輸送用機器、精密機器、その他金融、証券商品先物の下落が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、スズキ<7269>、資生堂<4911>、レーザーテック<6920>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、テルモ<4543>、トヨタ<7203>が軟調だった。
前日の米国市場は、消費関連統計の改善を背景に堅調に推移していたが、終盤にかけて利益確定の動きが強まり、主要株価指数は下落。これを受けて東京市場でも半導体関連などハイテク株に利食い売りが膨らんだ。また、トヨタは米子会社がエアバッグセンサーの不具合で100万台のリコールを発表したほか、子会社ダイハツの不正問題が深刻化しているなか、大幅に反落したことが投資家心理の悪化につながった側面もあり、日経平均の下げ幅一時570円を超えた。
日銀の金融政策決定会合の結果を受けて日経平均は大幅に上昇し、バブル崩壊後の戻り高値に接近していただけに、目先的な高値警戒感は拭えず、当然の一服とみるのが妥当だろう。また、年末にかけて株価が上昇するクリスマスラリーに対する期待は根強いうえ、33000円台の相場レンジに切り上ってきており、戻り売りをこなしながら、33000円台を固める展開に移行していくと考えられる。
<CS>
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