27日の米国市場はまちまち。ダウ平均は96.82ドル安(-0.25%)の38972.41ドル、ナスダックは59.05ポイント高(+0.37%)の16035.30、S&P500は8.65ポイント高(+0.17%)の5078.18で取引を終了した。ソフトランディング期待に買われ、寄り付き後、上昇。その後、高値付近からの利益確定売りが続いたほか、2月消費者信頼感指数が予想外に悪化したため景気への楽観的見方が後退しダウは下落に転じ終日軟調に推移した。ハイテクは人工知能(AI)業界への期待が根強く押し目買いに底堅く推移、終盤にかけ上げ幅を拡大し、まちまちで終了。
米国市場が高安まちまちだったことから、東京市場は小動きで取引を開始。2月及び8月決算企業の配当落ち(数十円ほど)などが影響して、日経平均は小安くスタートした後は、前日終値水準でのもみ合いとなった。ただ、25日移動平均線との乖離率は、27日時点で5.5%まで低下したことなどから短期的な過熱感は解消されつつあり、下値は限定的となった。
日経平均採用銘柄では、ネガティブな証券会社のレポートなどを材料にオムロン<
6645>が売り優勢となったほか、続伸スタートした三菱重<7011>は利益確定売りに押され下げ幅をやや拡大した。このほか、ルネサスエレクトロニクス<6723>、三井不動産<8801>、日本電気<6701>、みずほフィナンシャルグループ<8411>がさえない。
一方、任天堂<7974>が「ポケモンカード」をテーマにした新たなスマホ向けアプリ「Pokemon Trading Card Game Pocket」をリリース予定と公開したことで、ディーエヌエー<2432>がストップ高。このほか、フジクラ<5803>、三菱地所<8802>、住友化学<4005>、コニカミノルタ<4902>が買われた。日経平均採用以外では、三井E&S<7003>が昨年来高値を連日で更新する強い動きが継続。
セクターでは、ゴム製品、海運業、銀行業、卸売業、輸送用機器などが下落した一方、電気・ガス業、パルプ・紙、サービス業、石油・石炭製品、水産・農林業などが上昇した。
27日のプライム市場の売買代金は4.99兆円と2月16日の6.72兆円をピークに徐々に減少している。一方、スタンダード市場やグロース市場に上場している中小型銘柄の物色は活発化しており、大型株から投資資金が流入しているもようだ。出遅れ循環物色の活発化は投資家のモメンタムが良好な証拠とも言えよう。スタンダード市場、グロース市場ともに売買代金は、1月比ではやや増加しているほどなので、まだ伸びしろはあると考える。日経平均やTOPIXの上値が重くなっている足元は中小型株の動向に注目したい。
<AK>
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