高値を更新した。世界経済の減速懸念や地政学リスクの高まりから売りが出る一方、ヘルスケア関連株や小売株に買いが入った。前日に大幅下落していた日経平均はNYダウ上昇による反発期待で143円高からスタートすると、朝方には一時27750.39円(前日比227.20円高)まで上昇。しかし、新型コロナウイルス感染拡大などで先行き懸念は根強く、香港・上海株安も重しとなって後場マイナス転換すると安値引けした。
大引けの日経平均は前日比98.72円安の27424.47円となった。東証1部の売買高は9億5419万株、売買代金は2兆0684億円だった。業種別では、空運業、鉄鋼、石油・石炭製品が下落率上位だった。一方、海運業、倉庫・運輸関連業、医薬品が上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の67%、対して値上がり銘柄は28%となった。
個別では、米半導体株安を引き継いでレーザーテック<6920>が2%超下落し、市場予想を上回る決算だった東エレク<8035>は朝高後にマイナス転換した。ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、ソニーG<6758>も軟調。JFE<5411>や日本製鉄<5401>といった市況関連株はやや下げが目立った。エンJPN<4849>は好決算ながら材料出尽くし感から急落。また、エフオン<9514>やキャリアインデ<6538>はストップ安水準で取引を終えた。一方、市況関連でも郵船<9101>や商船三井<9104>といった海運株は逆行高で、川崎船<9107>は3%超の上昇。米港湾の混乱が続いているとの報道があった。第一三共<4568>も上げが目立ち、任天堂<7974>は小幅に上昇。また、中小型の海運株物色が活発で明治海<9115>はストップ高、共栄タンカー<9130>は東証1部上昇率トップとなった。
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