東京株式（大引け）＝２９０円安、欧米株安と円相場に振り回され続落

　６日の東京株式市場は朝方から売り一辺倒の展開となり、日経平均株は急落、一時５００円強の下げをみせる場面もあった。ただ、後場に入ると売り圧力が和らぎ、次第に下げ幅を縮小する展開となった。

　大引けの日経平均株価は前日比２９０円３４銭安の１万５３７８円９９銭と続急落。東証１部の売買高概算は２２億１６７８万株、売買代金概算は２兆２３０４億７０００万円。値上がり銘柄数は３１０、対して値下がり銘柄数は１５８８、変わらずは６９銘柄だった。

　英国離脱問題はイタリアの金融機関の不良債権問題に対する懸念を再燃させ、世界株は再び連鎖安の動きにある。きょうの東京市場は前日の欧米株市場が総じて安かったことや原油市況の急反落を受けリスク回避ムードが強かったが、加えて寄り付き直前になって為替相場で急速に円高が進行、これを横目に売りが加速する展開となった。英国ＥＵ離脱決定を背景としたポンド売りの流れが安全資産とされる円買いの動きを誘発し、ドル円相場は一時１ドル＝１０１円台を割り込んだ。しかし、後場はドルが買い戻され、主力輸出株などを中心に日経平均も下げ渋った。なお、売買代金は売買活況の目安とされる２兆円を４日ぶりに上回った。

　個別では、ファーストリテイリング<9983.T>、ファナック<6954.T>など日経平均寄与度の高い値がさ株が安く、トヨタ自動車<7203.T>も円高進行を嫌気して売られた。欧州関連とされるマツダ<7261.T>も下値模索が続いている。太陽誘電<6976.T>が大幅安となったほか、ＳＵＭＣＯ<3436.T>、ルネサスエレクトロニクス<6723.T>などへの売りも目立っている。

　半面、ブイ・テクノロジー<7717.T>が前日急騰の余勢を駆って堅調、キユーピー<2809.T>も逆行高。ハニーズ<2792.T>が値を飛ばし、ソフトブレーン<4779.T>は４日連続のストップ高に買われた。ＫＬａｂ<3656.T>が物色人気、アウトソーシング<2427.T>、日本ユニシス<8056.T>も上昇した。

出所：株式経済新聞（株式会社みんかぶ）