東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1400を超え、全体の9割近くを占めた。セクター別では、陸運、医薬品の2業種を除く31業種が下落し、銀行、海運、証券商品先物、非鉄金属、ゴム製品の下落が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ニトリHD<9843>、良品計画<7453>、第一三共<4568>、三菱商<8058>、中外薬<4519>がしっかりだった半面、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、TDK<6762>が軟調だった。
トランプ大統領が日本時間のきょう早朝発表した相互関税の内容は、全世界に対し10%の上乗せに加え、日本は追加引き上げの対象となり24%の追加関税が課されることになった。これを受け、日経225先物がナイトセッションで急落したことから、これにさや寄せする形で売りが先行して始まった。また、時間外取引の米株価指数先物も大きく下落しているため、今夜の米国株急落を先取りする形で売りが波及し、日経平均の下げ幅は一時1600円を超えた。
日経平均は下値のめどが分からないと嘆く投資家も多い。今後は、米政府と各国との交渉が行われ、関税率が引き下がるのかどうかがポイントとなろう。交渉がうまくまとまり、関税が緩和されることになれば、投資マインドも上向くきっかけになるため、今後の状況には注意が必要だ。また、相互関税の発動により、企業業績にどのような悪影響を与えるのかも見通しづらい状況では、腰の入った買いは入りづらく、目先は不安定な値動きを強いられることになりそうだ。
<CS>
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