東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が870に迫り、全体の過半数を占めた。セクター別では、保険、機械、医薬品、不動産など19業種が上昇。一方、陸運、石油石炭、パルプ紙、鉄鋼など14業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、信越化<4063>、スクリン<7735>、中外薬<4519>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、ダイキン<6367>が軟調だった。
前日の米国市場は、主要な株価指数が下落。東京市場もグロース株中心に値を消す銘柄が増加。ただ、あすの権利付き最終日やあさっての権利落ち日にかけて、パッシブ運用による配当落ち分に伴う先物買いが1兆2000億円程度入るとの期待が相場を支えた。一方、期末接近に伴う機関投資家のリバランス売りも散見されるなど、方向感の定まらない展開だった。
投資家の関心は28日に判明する3月の日銀金融政策決定会合における「主な意見」や29日発表の2月の米個人消費支出(PCE)デフレーターの結果に移っている。今後の金融政策の修正に関するヒントをつかみ取りたいと考えている向きが多く、それまでは年度末特有の需給イベントをこなしながら、日経平均は4万円の値固め局面が想定される。なお、米国では今夜、3月のコンファレンスボードによる消費者信頼感指数などの経済指標の発表が予定されており、市場予想を上回る改善を示すならば、米長期金利の上昇要因となり、米株安を意識した日本株売りにつながりかねず、警戒は必要だろう。
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