東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1100を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、電気ガス、非鉄金属、保険など9業種が上昇。一方、海運、パルプ紙、鉱業、医薬品など23業種が下落し、化学は変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、信越化<4063>、アドバンテス<6857>、日東電工<6988>がしっかりだった。半面、ファーストリテ<9983>、中外薬<4519>、ダイキン<6367>、第一三共<4568>、KDDI<9433>が軟調だった。
前日の米国市場は、2月の消費者物価指数(CPI)の結果は市場予想を上回る伸びとなり、長期金利の上昇が重荷となった。その後、半導体銘柄を中心に持ち直し主要株価指数は上昇。この流れが東京市場にも波及する格好となった。ただ、きょうは春闘の集中回答日で、企業の満額回答が相次ぐなか、日銀の金融政策修正への思惑が強まり、買い見送りムードが広がった。来週の日銀金融政策決定会合でのマイナス金利解除に対する見方が一段と強まったことで、日経平均の下げ幅は300円を超える場面もあった。
日経平均は4日に終値で史上初の4万円台を回復した後の調整によって、過熱感は和らいできた。来週には日米の金融政策決定会合が控えており、今後の金融政策の動向を探るうえでも、結果を確認する必要はありそうだ。日米の決定会合を受けた為替相場の動向もボラティリティの高い展開が続きそうなだけに、目先的には様子見ムードが強まる可能性が高そうだ。
<CS>
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