同社のプラットフォーム事業(mRNA標的低分子創薬事業)においては、創薬プラットフォームibVIS(R)を活用し、東レ<3402>、塩野義製薬<4507>、ラクオリア創薬<4579>、並びに武田薬品工業<4502>(以下これらの製薬会社を「パートナー」と表記)との共同創薬研究を進めており、さらなる提携先の契約に向け、mRNA標的低分子創薬に関心を持つ国内外の製薬会社等に同社のプラットフォーム技術紹介等のアプローチを進め、当中間会計期間中には新たに、三菱瓦斯化学<4182>と共同研究契約の締結に至った。これと並行して、将来の事業多角化に向け、独自でmRNAを標的とする新たな医薬品の創出(パイプライン創出)の取組みを進めた。そのうち核酸医薬の開発において、既にp53遺伝子のmRNAの量を低下させ、タンパク質の発現を抑制する作用がある核酸医薬の一種、アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を同定、日本国内での特許取得とともに、さらに効率よく活性の高いASOを取得するための独自研究を進めている。当中間会計期間中には、心臓血管手術後に惹起される虚血性の急性腎不全を創薬研究の対象疾患と定め、同社として最初のパイプラインとして取り組む方針とした。
プラットフォーム事業(mRNA標的低分子創薬事業)においては、各パートナーと実施している共同創薬研究が各々順調に進捗し、塩野義製薬との共同創薬研究では、リード化合物獲得につながる化合物の取得に成功しマイルストーン達成に至った。またラクオリア創薬とのがん治療薬創出を目標とした共同研究では、共同研究で取り扱う標的遺伝子の研究範囲を拡大するとともに、双方のノウハウを活かして複数遺伝子に対して複数のスクリーニングを実施、それぞれ創薬研究の起点となり得る低分子化合物を複数取得する等の成果があった。
収益面では、共同創薬研究契約に基づき定期的に受け取る研究支援金や、スポット的に発生するマイルストーン収入等により事業収益を計上した。事業費用には研究開発費0.94億円を含む2.29億円が発生し、営業損失となった。
2025年12月期通期の業績予想については、売上高が前期比305.1%増の7.88億円、営業利益が1.63億円、経常利益が1.70億円、当期純利益が1.68億円とする期初計画を据え置いている。
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