ベース、売上高、営業利益が過去最高更新 AI推進室新設、今期は増配及び30周年記念配当を計画
目次 Agenda

中山克成氏(以下、中山):ベース株式会社代表取締役社長の中山です。ベース株式会社の証券コードは「4481」で、現在は東証プライムに上場しています。
本日はお忙しい中、当社の決算説明会にご参加いただきありがとうございます。私から、当社の1年間の状況についてご説明します。
本日の目次です。決算概要、昨年のトピックス、今期業績予想と成長戦略、株主還元、最後に資本コストや株価についての取り組み、そして参考資料の順で構成しています。
2025年12月期 業績サマリー①

決算概要についてお話しします。スライドに記載のとおり、売上は前年比7.7パーセント増の217億円です。
営業利益は57億円強で、前年比10パーセント増となりました。純利益は42億円で、前年比9.1パーセント増です。これらすべての指標で過去最高を更新しています。
プライム市場との比較についてもスライドに記載していますが、プライム市場の平均売上成長率はおおよそ5.6パーセントです。それに対して、当社の売上成長率は7.7パーセントとなっています。
また、プライム市場の営業利益成長率はおおよそ5パーセントですが、当社ではこれを上回る10パーセントの成長を達成しました。このような数字で、昨年1年を締めくくることができました。
2025年12月期 業績サマリー②

スライドには売上高の推移と営業利益の推移がグラフで示されています。ご覧いただけるように、当社は2019年に東証二部に上場し、その時点以降、右肩上がりの成長を続けています。
当社は営業利益を成長のKPIとして重視しており、その数字では2桁成長を継続しています。平均すると22パーセントの成長率を維持しており、このようなかたちで推移しています。
2025年12月期 業績サマリー③

詳細はスライドに記載のとおりです。営業利益率および経常利益率は10パーセントとなり、このように昨年1年間を進めてきました。
正直にお伝えすると、当初の目標として掲げていた成長率20パーセントには到達していませんが、10パーセントをすれすれでキープしており、2桁成長を維持できています。理由については後ほどご説明します。
貸借対照表(連結)

財務基盤はスライドに記載のとおりです。非常に堅調な財務基盤を構築できています。自己資本比率が75パーセントを超えており、安定していると捉えていただければと思います。
売上の構成(単体)

売上構成についてです。社内ではこの点を特に意識しています。重要なポイントは、システム開発とソリューションの比率です。
今年、ソリューションの比率は35パーセントとなっています。円グラフの内側は昨年の数字、外側は今年の数字です。特にソリューション部分が拡張していることがデータから見て取れます。昨年はおおよそ29パーセントでしたが、今年は35パーセントになっています。
また、システム開発も内容が少しずつ健全化してきています。特にストックの部分、運用保守や社員支援の分野で堅調に推移しています。
後ほどあらためてお伝えしますが、メインのお客さまについても、バランスが取れ始めている状況です。このように、売上構成については非常に良いかたちで、当社が想定している方向に進んでいると考えています。
その中で、SAPは23パーセントとなっています。
売上の比率(連結)

連結の売上比率についてです。当社は中国に子会社がありますが、売上比率で見ると日本が97パーセントを占めており、基本的には日本の企業と考えていただいてよいと思います。
みなさまもご存じのとおり、中国は現在、厳しい経済状況にあります。そのため、中国子会社においては売上や利益を伸ばしていくというよりは、いわば「守り」に徹するのが正しい方針だと考えています。一方で、日本においては「攻め」の姿勢をとり、中国は「守り」の姿勢で運営しています。
スライドの下部には、中国における数字も記載していますが、売上が減少しており、従業員数も12名の調整を行って86名に減少し、100名を下回っています。なお、オフショアをゼロにしており、現地のビジネスを中心に運営しているため、当社グループにとっての影響は軽微です。ただし、赤字を出さず、黒字を維持しながら少しずつ成長していく方針です。
このような状況から、中国事業の規模は若干縮小しています。しかし、全体としては中国が占める売上比率は3パーセント前後であり、全体に対する影響はほぼないと考えていただければと思います。
ベースの売上は成長しています。これを連結した場合には先ほどの数字になりますが、単体では8.9パーセントの成長です。また、従業員数は純増で約100名増加しています。
また、拠点についても東京本社と秋葉原開発センターがありますが、さらに豊洲に新しいセンターを設立しました。この件については後ほどご紹介します。
営業利益増減要因分析

利益の分析についてです。結果はスライドに記載のとおりです。
営業利益の成長は約10パーセントとなっていますが、その内訳や、当社が「サステナブル成長」と表現しているものがうまく機能しているかどうかについて、いくつかのトピックスを通じてみなさまにご紹介したいと思います。
前期の課題と対応

トピックスに入る前に、課題についてお話しします。私は良いことだけでなく、悪いこともきちんとお伝えする方針です。スライドには前期の課題についていくつか記載しています。
計画では20パーセントの成長を目指していました。しかし、「会社は生き物である」という話が言い訳になってしまうかもしれませんが、同時進行で進む多数の案件の中で、いくつか問題が発生しました。
具体的には昨年、2件のトラブル案件が発生しました。課題としては、仕様の認識や完成品の評価などに関することです。
このようなトラブルが発生すると、当社の「芝生戦略」に基づき、現場が非常に強い力を発揮して対応してくれます。そのため私や上層部が対応する必要はありませんでしたが、問題としては、トラブルの発生によってキーとなる人材がロックされてしまうことです。
現場で対応できる人やスキルの高い人材、マネジメント力のある人材がロックされてしまい、役員2名もこれらのトラブル対応に縛られていました。その結果、年度後半はこの2案件の対応に追われ、本部の経営や営業活動を十分に進めるためのリソースが足りない状況に陥りました。
このように、2件のトラブルによる赤字は出ていませんが、実際の影響は大きかったです。現在は両方の問題が解決済みで、今年はその影響はないと考えています。しかし、不採算案件は時折発生しますので、そのような場合にはしっかりと報告していきます。
また、特にSAP関連で期ズレが発生しました。第3四半期、第4四半期の分がズレたため、前期の前半は20パーセントの成長を達成できましたが、後半は私の想定より期ズレの影響が大きく出ました。
ただし、これらも現在は解決済みです。期ズレについては、昨年の数字にはネガティブな影響がありましたが、今期はむしろ若干のプラスに働く見込みです。この状況を正直にお伝えし、引き続き透明性を重視します。
最近の日中関係の緊張についてお話しします。1on1の場などでよくご質問をいただきますが、当社に影響はないと考えています。
当社は中国の子会社が単独で事業を行っており、オフショア化していません。売上の97パーセントは日本で計上しており、日本で生産・販売を行っています。したがって、日中関係の環境が緊張しても、現地ビジネスや売上に影響はありません。
過去30年を振り返ると、日中関係において良い時期も悪い時期もありました。これまでで新型コロナウイルスの影響が一番大きかったです。3年間にわたり人の往来が完全に停止し、中国でのSE採用や定着に影響が出ました。しかし、そのような状況でも成長を遂げてきました。
現在の日中関係の緊張については、売上や人の往来に影響はありませんので、今回も同様に影響はないと考えています。
スライドの下部にも記載されていますが、現状、中国のオフショアが厳しい状態にある中で、経済安全保障やサプライチェーンの再構築、チャイナ・プラスワンなどの動きも進んでいます。このような中、大手企業も新たな対応を模索しているようです。
中国からの撤退が相次いでおり、それに伴い、彼らが抱えていたSEが市場に大量に放出されています。これらのSEは高度な訓練を受けており、特に日本向けのオフショア案件の経験が豊富です。
当社ではこれをチャンスと捉え、ほぼ毎週役員1名と複数の部長を中国に派遣し、採用活動を進めています。その結果、優秀な人材を着実に確保しており、現在も積極的に取り組んでいます。
日中関係の変化自体が売上に直接的な影響を与えることはありませんが、日本企業の中国からの撤退による人材の流動化が発生しています。当社ではそれを好機と捉え、日本語能力や日本のマネジメントスキルを備えた高い能力を持つ人材を積極的に採用できる状況です。これが現在の取り組み状況です。
前期の課題として、20パーセント目標の未達について、若干言い訳が含まれるかたちにはなりますが、現状このように考えています。
大手SIerの売上拡大

1つ目のトピックスとして、少し明るい話題をご紹介します。我々のお客さまの売上構成比の推移についてです。
当社はこれまで富士通さま、みずほ証券さま、野村総合研究所(NRI)さま、NTTデータさまの4本柱を軸に据え、みなさまにご紹介してきました。ただし、規模が大きくなり、特に売上を増大させていく中で、4本柱だけではなく、よりバランスを取るためにも他の大手企業を開拓していく必要があると考えています。
その開拓を着実に進めることができました。特に、日本で誰もが知る超一流企業、例えば日立さまやNECさま、商社系では伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)さまといった企業とも良好な基盤を築けているのではないかと思っています。
スライドのグラフで示しているように、シェアも確実に拡大しており、非常にバランスの取れた成長が実現できていると考えています。
大手顧客からのパートナー認定

2つ目のトピックスです。売上などさまざまな要素を基にしていますが、本当の意味での大手顧客との関係性についてお話しします。ここでは、さまざまな賞や認定を受けた最近の事例をご紹介します。スライド上部に記載している、3件の事例をご覧ください。
まず、NTTデータさまから受けた認定についてです。この認定はビジネスパートナーとしてのランクを示すもので、当社は非常に高いランクに認定されています。非常に難易度が高かったものの、私たちは努力を重ね、1年で必要な資格を取得し、2025年10月1日に認定を受けました。これは当社にとって非常に意義深い出来事です。
次に、日立システムズさまの認定についてです。同社からは「コアパートナー」として認定を受けています。日立システムズさまと事業を開始してからの年数はまだ浅いのですが、非常に速いペースでコアパートナーとしての地位を築きました。
続いて、NECソリューションイノベータさまの事例です。同社はNECグループの中でもSIを中心とする大規模な企業です。当社はその中で、全社プライムパートナーとして2年連続で認定されています。
これらを通じて、さまざまな企業とのアライアンスを構築し、当社のソリューションを軸に攻めていく方針を進めています。この取り組みは「IFS Cloud」というプロジェクトの一環として行われています。
さらに、スライド下部では富士通さまに関連するお話もご紹介しています。NTTデータさまの子会社やNECソフトウェアパートナーズ交流会、CTCさまなど各種企業とも非常に密接な関係を築いており、それらの企業からも高いランクの認定や資格を取得しています。
これらの実績を踏まえると、当社の顧客基盤は単に数値的なものにとどまらず、会社と会社の間でしっかりとした関係性が築かれていると考えています。
社内AIコンテスト

3つ目のトピックスです。3年連続で社内AIコンテストを実施しています。3年連続で実施できたことはすばらしい成果だと思います。
2022年の末頃、「ChatGPT」の話題が出てきて、現在のLLM(大規模言語モデル)に関連した事例も登場しました。このモデルの影響もあり、AI技術が急速に進展しました。
初年度の2023年にはまだ参加者が少なかったものの、2年目の2024年には35名、3年目となる2025年には140名、45チームが参加し、作品数は45件に達しました。
このように、当社はAI技術の最前線で新しい技術に積極的に取り組んでおり、全社イベントとして非常に活発に活動しています。
また、これらの取り組みは、誰かが指示して行われているわけではありません。あくまで自発的にチームや個人がコンテストに参加しようと、作品を制作して応募しています。
作品総数が45件にもなるため、まずは個別に審査を行い、最終的に11件の作品が決勝に進出しました。私も決勝の審査に参加しましたが、どの作品も非常にレベルが高く、このような取り組みを通じて、当社がAI技術に対する基盤や体質を着実に構築できていることを実感しました。これは当社ならではの特徴だと思います。
豊洲開発センター新設

4つ目のトピックスです。豊洲に開発センターが完成しました。約200名収容可能な施設です。現在、社員数は約1,300名ですが、本社オフィス、秋葉原開発センター、豊洲開発センターの3ヶ所で、約1,500名まで収容できると考えています。
これは、ある意味で先手を打ち、次の成長につなげるための施策です。なぜ豊洲なのかというと、豊洲にはお客さまが多いため、そこに拠点を構えることで業務が円滑に進むからです。豊洲開発センターはおしゃれで、いわゆる今風のオフィスになっています。
ISO9001認証を取得

5つ目のトピックスは、ISO取得です。先ほどのお話にもありましたが、NTTデータさまのビジネスパートナーには非常に高い要求水準が求められます。売上や成長率といったさまざまな要求の中で、品質に関してどのような基準や資格を持っているかも重要視されています。
そのような中で、昨年「ISO9001」を取得することができました。これについて、私たちは誇りを持っています。
自己株式の取得

最後に、自己株式取得についてお話しします。今年で2年目となりますが、8月から実施しました。12億円を上限に自己株式取得を実施し、基本的にはほぼ消化しました。詳細については後ほどお話しします。
株主還元に真摯に向き合う取り組みとして、2年連続で自己株式取得を実施したことをみなさまにご報告します。
2026年12月期 業績予想

去年の数字については、いろいろな側面やトピックスでお話ししてきましたので、ここからは今期の予想についてお話しします。
営業利益の成長率は10.4パーセントとしています。なお、社内目標は20パーセントであり、当社は20パーセントの成長を継続していくことに自信をもっています。心配がまったくないと言い切れるわけではありませんが、比較的自信をもって挑める水準と考えています。
ただし、戦術的な観点からお伝えすると、常に20パーセントを目標に掲げ続けることは、1on1やIRにおいて難しい状況になる場合もあります。昨年のように「なぜ10パーセントと言わないのか?」といった話が継続的に求められることもあります。そのため、戦術としては10パーセントに設定し、可能であれば上方修正を目指す方針で事業に取り組んでいます。
20パーセント成長が不可能なのではなく、戦略的に10パーセントとしつつ、できる限り上方修正を目指す意図です。このような方針の中で、営業利益の10パーセント成長という数字が今期の予想値となっています。
また、それに付随して売上高やその他の項目についても予測を立てています。配当金には、記念配当を含めています。今年度の配当金は117円から186円へと思い切って増額する計画です。
当社の成長戦略

社内では、次の5年間をどのように進めるのかを示す中期事業計画に関して、重要な取り組みを進めています。昨年の中盤から、計画に「BASE2030」というコード名を付けて進めてきました。
その前の計画「NEXT STAGE」は、2021年から2025年までを対象としたものでした。「NEXT STAGE」では、我々が抱える課題や5年間で注力する主要テーマについて記載されており、大きく3つの項目があります。
1つ目は、SIerの開拓です。この分野を強化し、現在の柱を4本からさらに増やしていくための方針が掲げられています。
2つ目は、ソリューション事業の拡大です。当時、ソリューション事業の割合はまだ少なかったものの、昨年末時点で全体の3分の1を超え、35パーセントまで拡大したことは先ほども触れました。
3つ目は、人材育成を含む経営資源への重点的な配分です。この方針は、経営の重心をしっかりと下す方針を継続しています。昨年は44部でしたが、今年は48部まで増やし、重心は確実に役員から落とすことができています。
「NEXT STAGE」は、我々が解決すべき課題を3つ挙げたものですが、これらはおおむね達成できたと考えています。
次の5年間については、コードネーム「BASE 2030」のもと、今年から2030年までを見据えた計画となります。
我々が抱えるテーマとして「ものづくり」を中心に掲げています。30年間にわたり地道な仕事を続けてきたことを強調してきましたが、これからはAIの時代が到来するのはみなさまもご存じのとおりです。
そのAIの時代にどのように対応するかというと、我々の2030年の計画では、「ものづくり」からITサービスへの移行が中心となります。この方向性を、この後のステージで展開していきたいと考えています。
AIを活用してITサービスをどのように実現していくかという点では、キャッチフレーズを「ものづくりからITサービスへ」と設定しています。
ITサービスにおける目標は、ラストワンマイル、すなわち最もお客さまに近いところに寄り添いながら、ITサービスを提供していくことです。
AIによって、「ものづくり」がある程度代替される可能性はありますが、現時点ではまだそのような状況には至っていません。ただし、「ものづくり」が中心ではなくなる可能性も視野に入れ、当社はサービスへの展開を進めていきます。
展開の方針としては、華やかな話よりも実直なアプローチを重視し、ラストワンマイルでお客さまに最も近いところに展開していこうとする姿勢が、2030年の骨子であると考えています。
2030年の事業MAP

2030年の事業マップです。2030年までのキーワードの1つは「AIネイティブ」であり、これは常にAIの最先端を走り続けることを意味します。例えば、先ほどお話ししたAIコンテストもそうですが、隅々までAIを活用するという考え方です。ちなみに、この資料自体もAIを活用して作成しています。
我々はAIネイティブとして、最先端のテクノロジーを積極的に活用していきます。「ネイティブ」には、単にAIに習熟しているだけではなく、AIをいかに活用し、何ができるかを評価し、それをみなさまに見ていただきたいという想いを込めています。
現在のAIの活用目的としては、現行の事業や将来の事業をエンパワーメントしていくことにあります。
スライドの一番下にはこれまでの取り組みが記載されていますが、その上にある2つのキーワード、すなわち「AIネイティブ開発」として最先端を走ることと、「AIエンパワーメント」が、今回の5ヶ年計画「BASE 2030」で掲げる中核を成しています。
さらに、その上では知識や経験をアセット化し、それを資産として事業に活用していきます。これには、AMO、PMO、BPO、シェアードサービスといった領域への注力が含まれます。このような取り組みを通じて、これまで培った知識をサービスにつなげ、価値を提供していきます。
また、AIを活用してワンストップで解決可能なサービスを提供し、「当社に頼めばなんとかなる」という信頼の構築を目指します。加えて、モダナイゼーションの推進や、これまで培ってきた「ものづくり」のノウハウをさらに活かしていきます。
最終的な目標としては、現在、売上の35パーセントを占めるソリューションの割合を、2030年には半々にしたいと考えています。SIサービスとソリューションサービスを50パーセントずつの構成にしていく予定です。
そうすることで、より収益性の高い、あるいは利益率が高いゾーンへシフトできると考えています。この計画において2030年の課題を一言で表すなら、「ものづくりから、ITサービスのベースへ」であり、その実現のための手段がAIとなります。
組織体制の変更

今年、組織体制を思い切って変え、新たな5年がスタートしました。これまで長い間、当社は3つの本部体制を採用していましたが、昨年のみ本部が4つに増えていました。
本部は通常、常務や上席執行役員本部長が管轄していましたが、今年これを大幅に変更しました。その結果、4つの本部を廃止し、6つの統括部を新設し、ビジネス推進統括部を合わせて統括部が7つ体制となりました。1つの統括部には8つの部が属しており、従来の執行役員は全員、統括部長として新たな役割を担うことになりました。一方で、従来の本部長や常務は、全社横断的な責任分野を持つかたちに変更されています。
例えば、本日参加している青柳は、もともと第1システム本部のシステム本部長を務めていましたが、今年から彼の部下2名に統括部を任せ、自身は全社横断の金融担当というミッションを担っています。彼の役割は、顧客に対する金融領域のサービスや売上の拡大に取り組むことです。同時に、IR業務も担当しており、今日はその一環で参加しています。
また、常務の1人は戦略企画室の室長を兼任し、法人・公共担当やソリューション担当を含む5名の体制で全社横断的な活動を行っています。数字の取りまとめは統括部長が行い、業種別やソリューション別の横断的な担当は上席執行役員が管理します。
さらに、当社は先週末にIRを実施し、新たにAI推進室を設置しました。このAI推進室についても、上席執行役員が担当し、本格的にAIを活用した取り組みを加速させていきます。
このようにして、新しい5ヶ年計画が始まり、主要幹部の担当もほぼ全員刷新しました。この一新した体制とともに、2030年へ向けた目標を実現していきたいと考えています。
ものづくりからの進化

「ものづくりからの進化」についてです。現在は労働集約型の体制ですが、今後は付加価値の高い分野へと転換を図りたいと考えています。その後、知識集約型へ向けた取り組みを進めていく予定ですが、時間の都合により本日はその展開について詳しいご説明は割愛します。
ビジネスモデルの転換に関しては、現代の流れに応じた方法に徐々にシフトしていく方針です。これも2030年に向けて少しずつ進めていきます。
当社では、急激な変化を起こすことはありませんが、これまでの「ものづくり」の流れを踏まえつつ、徐々にラストワンマイルへと移行していきます。気づけば基盤が変化しているかたちになると考えています。急激な変化はリスクが伴いますので、それは避けて、現状の延長線上でモデルを意識しつつ変化していく考えです。
AI戦略の位置づけ

AIについてお話しします。AIに関するご質問で非常に多いのは、現在どこまで進んでいるのか、どのような機能が実現されているのか、どのような世界が構築されているのかです。
現状は初期段階にあり、導入されたばかりと言えます。しかし、私たちとしては、これからどのような方針で進めていくのかを明確にしており、スライド上部に4つの重点施策を示しています。
1つ目は人材育成です。AIの時代が到来しても、必要な人材をしっかりと揃える方針を掲げています。
2つ目はリサーチ機能の強化です。最先端の技術を常に把握し、追求していく体制が求められます。
3つ目は、現実的にAIを活用して生産性を向上させる取り組みです。社内のあらゆるところでこの取り組みを進めています。
4つ目は、将来的にAIを活用したプロダクトを開発できるかどうかを研究することです。
これらは単なる掛け声やコンセプトにとどまらず、AI推進室を設置し、各統括部と連携しながら、この4つの施策に取り組んでいます。
剰余金の配当の推移

最後に株主還元についてお話しします。
我々は1997年に会社を設立し、今期でちょうど30期を迎えました。この節目に株主のみなさまへの感謝の気持ちとして、言葉だけでなく配当を通じて表現したいと考えています。
具体的には、記念配当として年間60円を実施します。内訳は、上半期に30円、下半期に30円です。さらに通常配当として上半期と下半期それぞれに63円ずつを加えます。これにより、配当性向は70パーセントを超える予定です。
基本方針

1つ目は配当性向についてです。以前からお伝えしているように、営業利益が100億円を達成するまで配当性向50パーセントを維持します。つまり、50パーセントを超えることはあっても、下げることはありません。
2つ目は配当予想についてです。配当予想は確実に実行することをお約束します。業績は変動することもある「生きもの」のため、予測数字に対して凸凹があることは当然です。しかし、配当は公表した数字に対しては必ずコミットします。会社の業績に多少の変動があっても、配当に影響を与えないとあらためてお伝えします。
3つ目は自己株式取得についてです。株主還元方針として、配当だけでなく自己株式の取得も検討します。過去2年間の実績は、いずれも8月14日に発表しているとおりです。このように、さまざまな方法を通じて株主のみなさまに応えていきたいと考えています。
本日の株価はまだ確認していませんが、先週末時点では、配当性向が6.4パーセントとなっています。これは非常に高い配当性向と言えるのではないかと思います。
当社は成長率が非常に高く、昨年は10パーセント台と若干低調でしたが、それでも2桁成長を達成しており、上場以来、毎年平均で22パーセント成長しています。
さらに、営業利益率も常に25パーセント前後を維持しており、昨年の26パーセントはやや高水準と言えますが、高成長、高収益、そして高配当を実現しています。配当性向66.4パーセントという数値も、非常に高い水準と評価できると思っています。
高成長、高収益、高配当を実現する一方で、唯一PER(株価収益率)が低い点が課題です。先週末の数字ではPERが12倍ほどまで下がっており、これは私の責任であると感じています。
今年からはIR活動に注力し、「攻めのIR」を推進していきたいと考えています。そのために、CFOの髙野とともにライン側の担当として青柳をIR担当に配置し、攻めのIR活動を展開して、株主や投資家のみなさまに当社を知っていただき、「良い会社であり、投資に相応しい会社だ」と感じていただけるよう努めています。
現在、高成長、高収益、高配当ときており、唯一PERが低い状況が恥ずかしいですが、それを良いかたちで改善し、高めていきたいと考えています。
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応 具体的取組

資本コストや株価を意識した経営やESGの取り組みについては、これまで継続的に努力を重ねてきましたが、おそらくすべての面で良い成果を上げていると考えています。
当社は、売上や利益の拡大に努めていることはもちろんですが、人的資本への積極的な投資に加えて、株主還元にも注力しています。
しかしながら、IR活動に関しては、現在いわゆる通常業務はこなしているものの、「話を聞いてもらう」といった攻めの姿勢はまだ十分には取れていない状況です。今後は攻めのIR活動にシフトしていきたいと考えています。
このように、株価を意識した経営をさらに推進していきたいと思っています。
ESG・サステナビリティの推進

ESG・サステナビリティについても議論しています。私は会社を30年間経営してきましたが、最も重視しているのは、サステナブルで高成長を維持するためにはどうすべきかという点です。常にサステナブルで高成長を実現できる仕組みを考え、それを実践してきました。
最近はやや難しい話題としてAIの導入などがありますが、それでも2030年に向けてサステナブルに成長できる会社を目指し、取り組んでいきたいと考えています。
本年もこのようなかたちで努力を続けていきますので、ぜひ応援をよろしくお願いします。
IR活動の積極的な実施

最後に、現在「IRを攻めていこう」という方針を掲げており、1on1も積極的に対応しています。なにかあれば、ぜひIR部門までお問い合わせください。
また、個人投資家向けの活動として、昨日も東証に向かい、「資産形成フェスタ」でお話ししました。今後は、攻めの姿勢でIR活動を進めていこうと考えており、チャンスがあればぜひご連絡ください。どこへでもうかがい、何時間でもお話しします。
このようなかたちで、これから一層努力していきたいと思っています。よろしくお願いします。私の話は以上です。みなさま、ありがとうございました。
質疑応答:中期経営計画「BASE 2030」の財務計画に関して
質問者:中期経営計画の「BASE 2030」に関して教えてください。財務計画に関してはなにか公表される予定はありますか? どのようなイメージの数字をお考えなのか、わかる範囲で教えてください。
髙野哲行氏:常務取締役管理本部長兼財務部長の髙野です。当然、財務的な計画も「BASE 2030」では立てていますが、今のところは公表する計画はありません。申し訳ありません。
質疑応答:ITサービスの比率向上目標について
質問者:ITサービスを増やしていくと、5年後に半々という理解でよろしいのでしょうか? 現時点での比率と、2026年にどのくらいまで持っていきたいのか、この2点について教えてください。
青柳徹氏(以下、青柳):上席執行役員システム統括本部の青柳です。現時点でだいたい30パーセント弱です。2030年には50パーセントを目指し、今年は35パーセントを超える水準まで引き上げたいと考えています。
質疑応答:AI戦略のKPIについて
質問者:中期経営計画の中で、AI戦略を非常に大きなポイントと位置づけていますが、このAI戦略の進捗をどのような数字で測る想定なのか、KPIがあれば教えてください。
青柳:今回、AI推進室を設置し、その中に事務局的な機能もきちんと含まれています。現時点でいくつかのKPIを設定していますが、まだ外向けに公表できていませんが、1点だけ挙げるとすれば、間違いなくAIに関わる仕事の割合をKPIとして持とうと考えています。
質問者:公表される予定はまだないということでしょうか?
青柳:現時点ではまだありません。
質問者:AIに関わる案件という理解でよろしいでしょうか?
青柳:そのご認識で問題ありません。
質疑応答:ITサービスに含まれる具体的な業務内容について
質問者:先ほどのITサービスについてです。現状30パーセント弱で、今年は35パーセントを予定しているとのことですが、具体的にどのようなITサービスが含まれているのか、現在何を行っているのかを教えていただけますか?
青柳:ITサービスにはいくつかの種類があります。当社が捉えているものとしては、AMOやPMO関連、BPO関連の業務、またSAPに関する開発業務などをITサービスとして位置づけています。
質疑応答:富士通向け売上の減少と関係性について
質問者:短信を見る限り、富士通向けの売上がかなり減少しているようです。もし富士通向けの売上がこれほど減らなかったら、もう少し伸びていたのではないかと思います。富士通との関係でいったい何が起こっているのでしょうか?
中山:富士通さまとは非常に良好な関係を築いていると言えます。特にみなさまが懸念されている政策保有株の解消に関してですが、これにより関係がどうなるのかということかと思います。我々としてはリリースにも記載したとおり、「一層関係を強化していこう」と経営レベルで合意しています。その意味では、関係性は非常に良好です。
ただし、売上は若干減少傾向にあります。理由としては、いくつかトラブル案件があったことに加え、富士通さま自身がビジネスモデルを変革しており、その変化に我々がまだ完全に対応しきれていないという点が挙げられます。
具体的には、数年前の富士通さまと現在の富士通さまでは大きく変わっており、以前は大規模案件を多く抱えて一緒に開発を進めていましたが、現在は短い周期で進めるアジャイル的な手法へ移行しています。
このようなビジネスモデルの変革に対し、我々もその流れについていこうと模索していますが、この変化は我々だけでなく、他のビジネスパートナーにも影響が出ていると考えています。加えて、当社が他の大手企業とも取引を進めている中、リソース不足が影響している部分もあり、これらの要因が重なって現在の売上数字につながっているものと考えています。
しかし、富士通さまとの関係が悪化しているわけではなく、むしろ良好さが増していると感じています。ただし、両社が変革期にあるため、現時点では完全には噛み合っていない部分もあるのが事実です。お客さまが変わっていく中、当社も変わっていかなければならないと認識しています。
質疑応答:ラストワンマイルの追求とエンドユーザー獲得への取り組みについて
質問者:ラストワンマイルの追求やソリューションを増やしていきたいというお話でしたが、その間に大手SIerが入るより、直接エンドのお客さまに対応したほうが、コミュニケーションがよりスムーズなのではないかと思います。この点について、間に大手SIerが入る課題をどのようにクリアしていくのか、アイデアはありますか?
中山:おっしゃるとおりです。これまで私たちはSIerの下で非常に良いかたちで事業を進めてきましたが、これからのAI時代においては、エンドユーザーに直接アプローチする機会を増やしていかなければなりません。
実は、先ほど髙野もお話ししましたが2030年に向けた計画の中で、公表していないものの、エンドユーザーをどのように獲得していくかを数字で定義しており、それに沿って事業を進めています。ただし、この変革は時間をかけて徐々に進めていく必要があります。
AI時代の到来により、大手SIerによる大規模案件に依存するのではなく、小規模案件を着実にこなしていくスタイルになっていくだろうと考えています。
そのような状況下では、当社の身軽さを活かして、ラストワンマイルでエンドユーザーに寄り添い、確実に対応していきたいと考えています。
2030年の計画にはしっかりと定義していますが、公表については慎重になっています。私は個人的に小心者ですので、そのような意味で慎重な姿勢を取っています。しかしながら、まさにご指摘いただいたとおり、エンドユーザー比率を意識した経営を行っています。少しずつ見えてくるのではないかと思います。
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