<話題の焦点>=再生可能天然資源ナノセルロース、用途多彩な新素材で飛躍
ナノセルロースは、再生可能な植物繊維をナノレベルまでほぐしたもの。鋼鉄の5分の1の軽さで、かつ5倍の強度を持つファイバーで、ガラスに比べて50分の1程度の熱膨張性を持つ。また、ナノレベルの細さから透明材料となり得るなどの特徴がある。さらにポリプロピレンと配合することで、自動車や電機などの軽量化が期待できる。
星光PMC<4963.T>は、2014年10月に竜ヶ崎工場で、セルロースナノファイバーの実証生産設備の建設工事を完了、11月から本格的なサンプル提供を開始。経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業にも採択され、「次世代バイオ素材高機能・木質ナノセルロース製造システムの開発」という国の支援によるものだ。
さらに、第一工業製薬<4461.T>は、14年4月から東京大学の磯貝明教授らの研究成果とセルロース応用技術を活用したレオクリスタの事業化をスタート。レオクリスタは、高い増粘効果と透明性を有し、油の乳化や無機微粉末の分散性を持ちながら、高粘度なゲル状にも関わらず、液体のようにスプレー噴霧できる擬塑性を有する新規増粘剤。また、木村化工機<6378.T>は、ナノセルロースの製造装置を手掛けている。
◆主なナノセルロース関連銘柄
銘柄(コード) 今期営業利益率 株価 PER
中越パル<3877.T> ▼40.5 277 18.9
一工薬<4461.T> 17.0 413 12.6
星光PMC<4963.T> 3.1倍 964 35.2
木村化工<6378.T> 6.9 504 28.8
※株価は26日終値(単位:%、円、倍)
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
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