3. トピックス
2025年3月期上期は、将来の成長に向けた重点施策推進の一環として様々なサービスのリリースや協業などを発表している。いずれも将来の成長のタネになることが期待される、今後の動向に注目したい。
(1) 「Eagle Eye Dashboard」の提供開始
2024年8月、統計の知識がなくてもクリックするだけで誰でも簡単に使えるSaaS型データ分析ツール「Eagle Eye Dashboard」のスーパーマーケット版とドラッグストア版の提供を開始した。「Eagle Eye」と同様に年間5兆円規模の購買ビッグデータから統計化し、分析結果を表示する。Excelや画像データでダウンロードすることもできるため、高機能で利便性が高くマーケティングの効率化に寄与する。
(2) アドバンテージ・パートナーズからの事業譲受
2024年11月、アドバンテージ・パートナーズ株式会社から事業譲受し、中小企業に対するDXによる間接費の最適化支援等のコンサルティングサービスの提供を開始すると発表した。同社が高い実績を持つ、攻めのDXであるデータマーケティング支援に加え、本事業譲受によって守りのDXとなる生産性とコスト効率向上支援を併せて展開し、攻めと守りの両輪で顧客をトータルサポートする。
(3) 消費財メーカーのベトナム進出を支援するテストマーケティングサービス(ベータ版)の提供開始
2024年11月、ベトナムのICTリーディングカンパニーFPTコーポレーションの中核企業であるFPT IS COMPANY LIMITED及びTECHUPCOM COMMUNICATION JOINT STOCK COMPANYと共同で、日本の消費財メーカーに向け、オンラインテストマーケティングサービスのベータ版の提供を開始した。ライブコマースやECプラットフォームを活用したテスト販売を行い、マーケティングデータや販売データを分析・フィードバックした後は、FPTグループの薬局チェーンやECサイト等、ベトナム市場への本格展開を支援することも可能。現在は正式リリースに向けて、利用したユーザーから意見を集めており、適宜サービスに反映して改善を進めている。
(4) 東京海上スマートモビリティと業務提携に向けた基本合意を締結
2024年11月、東京海上スマートモビリティ株式会社と、物流ロス削減・事業者DX推進を目的とした業務提携に向けた基本合意を締結した。両社での協業を加速させ、移動・物流データの効果的な活用や流通・業務の最適化支援を共に推進する。
(5) ウエルシアがTrue DataのAI販促ソリューションを導入
2024年12月、ウエルシアに、同社のリテールDXサービスが採用され、個々の顧客に合わせた1to1マーケティングを実現するAI販促ソリューションが2025年度に導入される予定であることを発表した。かねてよりウエルシアは同社の「ショッピングスキャン」を活用しており、今回、データを最大限活かして小売業の施策を総合的に支援するリテールDXサービスを新たに採用した。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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