で前場の取引を終えている。
6日の米国株式市場のダウ平均は70.13ドル安(-0.19%)、S&P500は17.84ポイント安(-0.39%)、ナスダック総合指数は83.20ポイント安(-0.58%)とそれぞれ下落。米ADP雇用統計で、民間部門の雇用者数の伸びが予想を下回り、労働市場のひっ迫緩和で、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了観測が一段と強まり買いが先行した。その後、景気減速への警戒感に加えて、米雇用統計への警戒感などで買いが続かず、終盤にかけて年初来高値付近での高値警戒感などから利食い売りが優勢となった。米株安の流れと昨日の大幅上昇の反動で、日経平均は前日比280.18円安の33165.72円と反落スタート。その後はもみ合っていたものの、前場なかごろに節目の33000円を下回った。
個別では、T&Gニーズ<4331>、ミガロHD<5535>、ネットワン<7518>、メニコン<
7780>、東京電力HD<9501>、アインHD<9627>、東証スタンダードの住石HD<1514>、リスクモンスター<3768>、東証グロースのプロディライト<5580>、昨日上場したQPS研究所<5595>などが値上がり率上位にランクインした。
一方、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>など半導体銘柄が軟調。日経平均への寄与度が大きいダイキン<6367>、ファーストリテ<9983>なども下落した。値下がり率ランキングにはメンバーズ<2130>、グッドコムA<3475>、楽天銀行<5838>、LTS<6560>、東証スタンダードの西部技研<6223>、ワイヤレスゲート<9419>、東証グロースのグローバルウェイ<3936>、オープンワーク<5139>、WASHハウス<6537>などがランクインした。
セクターでは、空運業、電気・ガス業、保険業、陸運業が上昇。一方、鉱業、海運業、鉄鋼などを筆頭に多くのセクターで下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は13%、対して値下がり銘柄は85%となっている。
本日の東京市場は昨日に続き、ボラティリティの高い展開となっている。本日も12月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ動きとみられ、権利行使価格である日経平均33000円手前ではもみ合いが続いたものの、一旦下回ると次の権利行使価格32875円あたりまで下落が加速し、再びもみ合いとなって前引けを迎えた。昨日の米ADP雇用統計の結果は強い買い材料とはならず米株安となったことも、日本株を更に上方レンジへ向かわせる勢いを鈍らせた一因ともなっていそうだ。
後場では再び33000円に戻るのか、さらに下の権利行使価格となる32750円付近へレンジがうつるのか注目されそうだ。なかなか全体的な方向性が見えないなか、前引け時点での売買代金急増ランキングでは、昨日業績上方修正を発表したアインHD<
9627>や楽天グループ<4755>が追加売却を発表した楽天銀行<5838>などがランクインしており、引き続き個別材料を手掛かりとした物色が中心となっているもよう。後場もこの傾向は続きそうだ。
(二階堂千穂)
<AK>
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