東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄が850を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、金属製品、水産農林、倉庫運輸の3業種を除く30業種が上昇し、銀行、非鉄金属、保険、電気ガス、その他金融の上昇が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>が堅調だった半面、電通グループ<4324>、クレセゾン<8253>、TDK<6762>、トレンド<4704>、オリンパス<7733>は軟化した。
前日の米国市場は、7月の生産者物価指数(PPI)上昇率が前月比0.9%と、市場予想(0.2%)を大幅に上回り、利下げ観測が後退したことで売りが先行した。ただし、9月の利下げ期待は根強く、NYダウは小幅な下げであった。円相場が1ドル=147円台へと前日から円安に振れたほか、4-6月期のGDP速報値が市場予想を上回ったため、銀行、鉄鋼、化学などシクリカル銘柄を中心に値を上げる銘柄が増えた。さらに、後場に入ると海外投資家とみられるインデックス買いが入り、日経平均の上げ幅は700円を超えた。
4-6月期のGDPについて、個人消費や設備投資が堅調なことが確認されたことがポジティブ材料になったようだ。ただ、トランプ関税の影響は今後表面化してくるだけに、7-9月期のGDPには警戒が必要と慎重に見る投資家も多い。また、来週は21日からジャクソンホール会議が開催され、米国の金融政策についての発言が注目される。また、米国では7月の小売売上高や8月のニューヨーク連銀製造業景気指数などの経済指標の発表が予定されている。早期の利下げ期待を背景にした米国株高が日本株上昇の原動力となっており、利下げ期待を高める結果になるのか注目されよう。
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