<話題の焦点>=高速道路ナンバリング導入へ、訪日外国人にも分かりやすく
国土交通省は高速道路に番号を付ける「ナンバリング」を導入する方針を固めた。有識者による「高速道路ナンバリング検討委員会」は9月9日、急増する訪日外国人ドライバーをはじめ、すべての人に分かりやすい道路案内を目指すなどとした提言案を示した。
2020年の東京五輪を見据え、既に東京メトロや私鉄各社が駅ごとに番号を割り振る「駅ナンバリング」の導入を進めているが、この道路版といえるのが「高速道路ナンバリング」だ。対象は東名や名神といった高規格幹線道路網と、この道路網を補完して地域のネットワークを形成する東京湾アクアラインなどの路線、高規格幹線道路から主要な空港・港湾や観光地へのアクセスとなる日光宇都宮道路などの路線。ナンバリングに際しては、2ケタ以下の番号の国道と並行する高速道路はExpresswayの頭文字である「E」と国道番号で表し、例えば東名と名神は「E1」になるという。また、この道路と並行する高速道路には末尾に「A」をつけてグループ化し、新東名は「E1A」と表示される見通し。環状道路はCircleの頭文字である「C」を使い、東京外環自動車道は「C3」、首都圏中央連絡自動車道は「C4」が想定されている。
高速道路ナンバリングが実施されると、高速道路の標識はもとより、一般道からの案内板すべてが書き換えらえることが予想される。道路標識を手掛ける積水樹脂<4212.T>、道路情報システムのKIホールディングス<6747.T>、遠隔式道路情報板(電光掲示板)の名古屋電機工業<6797.T>、道路保安用品を販売するセフテック<7464.T>などが恩恵を受けそうだ。また、日本ペイントホールディングス<4612.T>や神東塗料<4615.T>といった塗料メーカー、路面標示用塗料などを販売するMonotaRO<3064.T>も注目される。
このほか、地図情報の変更に伴う需要も期待できる。地図を手掛けるゼンリン<9474.T>や昭文社<9475.T>のほか、パイオニア<6773.T>やクラリオン<6796.T>、アルパイン<6816.T>といったカーナビ関連企業などの商機も見込まれる。
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
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