<2168> パソナ 2350 +255急伸。前日に提出された大量保有報告書によると、アクティブストとされるオアシス・マネジメントが、5.02%の株式を取得していることが明らかになった。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」で、「株主価値を守るため、重要提案行為を行うことがある」としている。同社株はベネワン株売却に伴う株主還元の水準が低いとされ、4月に急落した経緯もあるため、還元策強化へのプレッシャーになるとの思惑先行。
<6923> スタンレー電 2925 +76.5大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業益は95億円で前年同期比2.6倍と大幅増益。二輪ビジネス好調でタイ拠点の連結効果もあった。ただ、市場予想との比較ではサプライズは限定的だった。一方、発行済み株式数の8.11%に当たる1300万株、300億円を上限とする自社株買いの実施を発表、取得期間は8月13日から25年3月31日まで。市場期待を大きく上回る規模とみられ、インパクトが強まった状況だ。
<4205> 日ゼオン 1320 -87大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は90億円で前年同期比47.9%増となり、市場予想を30億円程度上振れた。光学フィルムの出荷などが好調だった。上半期計画は従来の110億円から150億円に上方修正。一方、通期計画は265億円を据え置きで、実質下半期は下方修正の形に。エラストマー素材などが下振れ。コンセンサスは会社計画上振れであり、ネガティブな反応につながった。
<5471> 大同特鋼 1450.5 +42.5大幅続伸。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は101億円で前年同期比15.2%
増となり、上半期計画220億円に対する進捗率は45.8%だが、中国子会社の清算費用20億円を考慮すると、実質的には計画上振れ推移とも捉えられている。前期決算発表後から株価は低迷していた中、順調な収益回復確認で見直しの動きが強まる状況のようだ。なお、第1四半期はHDD向けステンレスなどが想定以上に好調だったもよう。
<1959> 九電工 6723 +914急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は103億円で前年同期比2.1倍となり、据え置きの上半期計画395億円、前期比3.9%増に対し、非常に好調なスタートとなっている。設備工事業の売上高増加に加えて、利益率も大きく改善する形になっている。通常、第1四半期は利益水準が最も低いこともあって、通期業績の大幅な上振れが期待される状況と捉えられる。
<3778> さくら 3055 -360急落。前日に第1四半期決算を発表、GPUクラウドサービス提供開始などから、営業利益は2.3億円で前年同期比2.2倍と大幅増益になっているが、上半期計画は8億円、同3.2倍の水準であり、やや進捗は鈍いとの見方にもなっているもよう。人材投資などがコスト増の主因となっている。新株発行に伴う株式交付費の計上、有証売却益一巡などで、第1四半期純利益は大幅減益となる形にも。
<7276> 小糸製 2158.5 -75大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は90億円で前年同期比38.6%減となり、市場予想を20億円近く下回った。通期予想は従来の580億円から490億円、前期比12.5%減と、一転減益予想に下方修正した。為替前提は円安方向に修正しているものの、世界生産の前提などは下方修正しているようだ。また、米セプトン社の子会社化も発表しているが、短期的な収益悪化要因につながりそうなことも警戒視。
<6755> 富士通ゼ 1901.5 -234急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は7.2億円と黒字転換しているが、通期計画120億円、前期比2.1倍に対する進捗率は低水準にとどまり、ネガティブに捉えられる状況のようだ。米国やアジアを中心に空調機の売上は堅調に推移したものの、棚卸資産評価減の計上などが押し下げ要因となった。欧州や中東など現地通貨ベースでの売上高はやや伸び悩んでおり、通期業績コンセンサスは切り下がる状況のもよう。
<6301> コマツ 4304 -219大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1570億円で前年同期比6.8%増となり、ほぼ市場想定線での着地とみられる。会社計画比では150億円ほど上振れているようだ。一般建機、マイニングの売上は想定を下振れたが、円安効果が押し上げ要因となったもよう。通期計画5570億円、前期比8.3%減は据え置き、足元の売上伸び悩みを反映して、大幅な上振れ期待などはやや後退する状況のようだ。
<6954> ファナック 4387 +125大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は330億円で前年同期比1.1%増となり、通期予想は従来の1210億円から1430億円に上方修正した。為替の円安効果のほか、FAやロボットの売上も想定以上に順調推移とみられる。上方修正値は依然コンセンサスに届いていないが、今後一段の上振れも想定される形に。なお、第1四半期受注高も前年同期比12.3%増と減少予想の市場の見方を上回った。
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