■株式見通し:ウクライナ情勢を睨みながらの相場展開、個別での自律反発を狙った短期売買に
■ノーリツ鋼機、JMDC株式一部譲渡で純利益977億円に上方修正
■前場の注目材料:新明和工業、インフラ事業の運営参入目指す、機械式駐車設備など
■ウクライナ情勢を睨みながらの相場展開、個別での自律反発を狙った短期売買に
24日の日本株市場は、売り優勢のなか、ウクライナ情勢を睨みながらの相場展開になりそうだ。23日の米国市場ではNYダウが464ドル安だった。欧米の対ロ制裁がそれほど厳しいものではなく、ウクライナ対立が地域的なリスクにとどまるとの見方もあって買われる場面が見られた。ただし、ウクライナが非常事態宣言を発令する計画が明らかになると、警戒感を受けた売りが再燃し、引けにかけて下げ幅を広げていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の26330円。円相場は1ドル115円00台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り優勢の展開になりそうだ。ただし、日経225先物は一時26920円まで切り返す場面が見られるなど、ウクライナ情勢を睨みながらの相場展開のなか、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった時点でのショック安を警戒しつつも、いったんはアク抜けも意識されやすく、売り一巡後は底堅い値動きを見せてくる可能性はありそうだ。日経平均は1月27日の直近安値26044.52円が意識されるものの、一方でダブルボトム形成も意識されやすく、売り方も積極的には仕掛けづらくなりそうだ。
とはいえ、米ロ外相会談が中止となるなど事態は緊迫化していることからリバウンド機運は高まらず、中長期タームでの資金流入が期待しづらいなかでは、短期的な先物主導による売買に大きく振らされやすい需給状況である。そのため、日中の荒い値動きには注意しつつ、レンジ推移のなかでイレギュラー的に下押す局面ではその後の自律反発狙いとなり、リバウンド局面においては戻り売りスタンスといったところだろう。
物色の流れとしてはインデックスに影響を受けやすい値がさハイテク株は手掛けづらい一方で、バリューに向わせやすい。祝日前にはいったんポジションをニュートラルに向かわせる動きから海運株などには利益確定の動きが目立っていたが、調整をみせる場面における押し目買い意欲は強そうである。また、地政学リスクの高まりから米国ではエネルギーセクターのみが上昇していた。東京市場においても資源株のほか、商社や海運、防衛関連などへの短期的な値幅取り狙いの動きが見られそうだ。
そのほか、マザーズ指数は昨年来安値を更新しているが、個別では自律反発を狙った動きが徐々に見られてきた。調整が続くものの、業績面で安心感のある銘柄のほか、指数インパクトの大きい時価総額上位の銘柄などには、自律反発を狙った短期的な値幅取り狙いの動きは見られそうである。
■ノーリツ鋼機、JMDC株式一部譲渡で純利益977億円に上方修正
ノーリツ鋼機<7744>は子会社JMDCの一部株式をオムロンに売却することを発表。株式の譲渡益を計上することにより、純利益を57億円から977億円に上方修正。年間配当予想は従来予想の40円から112円に増額修正した。
■前場の注目材料
・1ドル115.00-10円
・米原油先物は上昇(92.10、+0.19)
・米国景気の拡大
・海外のコロナ感染沈静化
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・新明和工業<7224>インフラ事業の運営参入目指す、機械式駐車設備など
・アステリア<3853>スペースXに2億3000万円出資
・IIJ<3774>千葉・白井市にDC新棟、来年4月に稼働
・日ペHD<4612>抗ウイルス・抗菌床用塗料に進出
・東京応化工業<4186>次期中計、設備投資450億円、半導体用材料増産
・三菱ケミHD<4188>米複合材メーカーへマイナー出資
☆前場のイベントスケジュール
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