3. 財務状況と経営指標
2021年10月期末の資産合計は、前期末比120百万円増加の4,696百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産は現金及び預金が47百万円増加し、売掛金及び契約資産が52百万円減少した。また、固定資産はパッケージソフトのバージョンアップ等によりソフトウエア(仮勘定含む)が64百万円増加したほか繰延税金資産が33百万円増加し、のれんが20百万円減少した。
負債合計は前期末比4百万円増加の1,597百万円となった。主な増減要因を見ると、長期のストック案件の増加により前受収益が217百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が102百万円、未払法人税等が23百万円、有利子負債が108百万円それぞれ減少した。また、純資産合計は前期末比116百万円増加の3,099百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が261百万円増加した一方で、自己株式が143百万円増加(減少要因)した。
経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率が前期末の65.2%から66.0%に上昇し、逆に有利子負債比率が5.0%から1.3%とほぼ無借金となるなど、財務内容は健全な状態にあると判断される。自己資本比率については従前より60%以上をKPIとして掲げており、今後も同水準を維持向上していく見通しだ。収益性について見ると、売上高営業利益率21.0%、ROA17.5%、ROE18.9%といずれも着実ながらも上昇傾向が続いている。同社ではKPIとして営業利益率20%を目標に持続的な成長を目指していく方針としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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