1. パッケージベンダーからプラットフォームベンダーへ
ブロードリーフ<3673>では今後の経営計画の指針として「ビジネスプラットフォーマーへの転換」を掲げている。
まず、現在のパッケージソフトを刷新するとともに、クラウド技術を用いた新たなIT基盤上で稼働させ、ソフトウェアサービスとして顧客に提供していく。合わせて、従来は6年間の使用ライセンスとして販売していた形態から、毎月(あるいは毎年)の利用料として徴収する形態へとシフトさせる。これを進めることで、年度ごとのライセンス更新需要の波を平準化することができ、売上収益が安定的かつ継続的に推移するようになる。
また、自社開発のソフトウェアサービスだけでなく、同社のビッグデータをサービスとして提供するなど、サービス範囲の拡張を進めている。さらに、新たなIT基盤の機能の一部をAPI化して第三者に開放することで、他ベンダーが独自のソフトウェアサービスを開発、提供する場として利用することも可能となる。
このように、収益源となるサービスの多様化と顧客範囲の拡大を同時に進めることで、事業モデルを転換していく計画である。
2. 開発スケジュール
今後の開発計画では、「ブロードリーフ×タジマ」によるグループ営業の強化、次世代業務システム(クラウド版)の段階投入を2大テーマとして掲げている。
まず、現行システムでは「.NS2」(主に大規模顧客向け)を2018年度から2019年度にかけてバージョンアップする。また次世代業務システムについては、小規模顧客向け(主にタジマの顧客向け)を2018年度から2019年度に開発、中規模顧客向けを2019年度中に開発、最終的に大規模顧客向けを2019年度末から2020年度に開発する計画となっている。
3. 基本方針と重要施策
中長期の基本方針の目標としては「ROE12%」を掲げており、以下のような施策を実行していく計画だ。
(1) グループシステムユーザー数の拡大
(2) サブスクリプション型モデルへの転換
(3) 新サービス/新事業の創出
(4) 海外への本格展開
(5) プラットフォームサービスの提供
4. 中期の業績目標
同社は、中期の業績目標として以下のような数値を掲げている。2017年12月期の実績(売上収益18,195百万円、営業利益3,011百万円、営業利益率16.5%)に対して、2018年12月期には売上収益20,400百万円、営業利益3,300百万円、営業利益率16.2%、2019年12月期には売上収益22,000百万円、営業利益3,900百万円、営業利益率17.7%を目標としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NB>
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