2023年4月14日で創業100周年を迎えた総合ロックメーカー。アルファ<3434>の事業セグメントは、自動車部品事業とセキュリティ機器事業からなる。自動車部品事業では、クルマにとって必要不可欠なキーセットとドアハンドルなどの設計・開発・製造を行っており、日本・北米・アジア・欧州にセグメント分けされている。セキュリティ機器事業は、住宅用電子キーシステムを扱う住設機器部門とロッカーシステム部門の2つの製品群があり、日本と海外にセグメント分けされている。2023年3月期の売上構成比は自動車部品事業75.2%、セキュリティ機器事業24.8%と自動車部品事業が高い比率を占めるが、営業利益(調整費除く)では自動車部品事業-60.5%、セキュリティ機器事業が160.6%となっており、利益額・収益性の両面でセキュリティ機器事業が貢献している。
1. 自動車部品事業
同社の自動車部品事業では、クルマにとって必要不可欠なキーセットとドアハンドルを手掛けている。2023年3月期の売上高は47,302百万円、営業損失895百万円、製品売上構成はドアハンドル53%、キーセット30%、その他17%となっている。製品別の世界シェアではアウトハンドルが4%、インサイドハンドルが6%、キーセットが5%となっているが、自動車メーカーごとに特定メーカーとの取引が多いのが特徴である。同社の主要取引先は日産自動車<7201>グループ、VW(Volkswagen AG)グループ、本田技研工業<7267>グループ、いすゞ自動車<7202>グループ、Ford Motor Campany
2. セキュリティ機器事業
セキュリティ機器事業のうち、住設機器部門では電気錠や宅配ボックス、産業用ロックなど、ロッカーシステム部門では各種コインロッカーを手掛けている。2023年3月期の売上高は15,579百万円、営業利益は2,375百万円、売上構成比は住設アクセス事業13,402百万円(構成比86.0%)となっており、特に住宅用電気錠が全体の74%(国内向けで89%)を占め、国内シェア60%を誇る。ロッカーアクセス事業は2,177百万円(構成比14.0%)となっているが、40%がターミナルロッカー(オペ・リースを含む)、17%がレジャーロッカーなどで国内シェア65%となっている。売上は国内が中心で海外は国内向けの内部売上が多い。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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