ネットワーク部門の売上高は7.08億円(前年同期は5.18億円)となった。同社グループが得意とするIPアドレス管理サーバ製品では、新モデルへのリプレース需要などから、主要顧客の国内大手製造業を中心に、ユーザ管理システム構築案件やDNSセキュリティ案件の受注活動は堅調に推移した。また、Radware製品は、次世代ネットワーク最適化案件などの受注拡大に努めている。なお、企業内でのテレワーク、フリーアドレス制の導入によるWi-Fi利用が広がりを見せていることから、セキュアなクラウド型無線LANシステムによるネットワーク構築案件の受注獲得に注力している。
セキュリティ部門の売上高は7.52億円(前年同期は6.90億円)となった。OT/IoTの普及に伴うサイバー攻撃の脅威の拡大に伴い、重要インフラや産業制御システムへのセキュリティ対策が緊急を要することから、制御システム・セキュリティリスク分析案件の引き合いは、増加している。また、ネットワーク不正侵入防御セキュリティや標的型攻撃対策クラウドサービスなどのセキュリティ案件の受注を獲得した。なお、ダークネットと呼ばれる匿名性の高いネットワークにて、悪意ある情報を収集、分析し、契約先企業に提供するサイバースレットインテリジェンスサービスや、サプライチェーンのリスクを可視化するサイバーリスク自動評価サービスなどの受注活動は、堅調に推移している。その他、SNSをAIで分析し、犯罪グループ間の隠れた関係や裏アカウントなどを特定するサービスを本格的に開始し、官公庁からの受注につながったほか、ソフトウェアサプライチェーンリスクのサービスも順調に立ち上がり、大手通信事業者などに導入されている。
モニタリング部門の売上高は1.61億円(前年同期は3.45億円)となった。同社グループ独自のパケットキャプチャ製品を中心に、ネットワーク監視やセキュリティ対策、トラブルシューティング対応などの案件の獲得に向けた営業活動に注力し、電力系インターネットサービスプロバイダ向けネットワークモニタリング案件のほか、国内金融機関向けネットワークの利用状況可視化及び性能監視案件などの受注を獲得した。また、クラウドサービスなどで提供されるソフトウェアやアプリケーションのパフォーマンスの可視化と問題の原因追究をする同社開発の運用監視クラウドサービスは、主要顧客を中心に受注活動に努めている。
ソリューションサービス部門の売上高は7.27億円(前年同期は3.87億円)となった。多言語リアルタイム映像通訳サービスは、在留外国人や聴覚障がい者とのコミュニケーション手段として新型コロナウイルスワクチン接種会場での需要が拡大した。また、WEB会議サービスは、ライセンスやウェビナーの契約と併せ、映像や音響機器などの附帯商材の需要が高まったほか、かんたん接続クラウドマネージドVPNサービスは、クラウドPBX、理美容サロンをはじめ、小売流通や中堅企業等のネットワークサービスとしての引き合いは増加した。なお、独自のRPAツールは、販売代理店網の拡大とブランドの知名度向上に注力している。
2022年3月期通期については、同日、業績予想の上方修正を発表した。売上高が前期比10.6%増の52.00億円、営業利益が同53.7%減(前回予想比47.1%増)の2.50億円、経常利益が同54.0%減(同47.1%増)の2.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同69.2%減(同3.8%増)の1.35億円としている。
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