2. トピックス
中長期的な成長に向けた取り組みの一環として、TOKAIホールディングス<3167>は以下の3つの発表を行っている。
(1) 駅探と戦略的業務提携
2020年6月に同社の子会社であるTOKAIコミュニケーションズが、駅探とMaaS領域を中心とした事業展開にかかる戦略的業務提携についての基本合意書を締結したことを発表した。具体的な取り組みとしては、MaaS対応の新乗り換えエンジンの開発とサービス化についての共同開発を進めていく。このほか、MaaSエンジンに関する各交通事業者やMaaSオペレーターに向けた共同営業及び周辺のシステムソリューション開発、観光型MaaSに関するソリューションサービスの開発と共同営業、MaaSエンジンについてのデータセンサー構築やサービスプラットフォーム構築などに取り組んでいく予定にしている。
(2) ゼンリンデータコムとの戦略的業務提携
2020年6月にTOKAIコミュニケーションズとゼンリンデータコムが、MaaS領域を中心とした事業展開にかかる戦略的業務提携についての覚書を締結したことを発表した。具体的な取り組みとしては、「D-sapiens」とゼンリンデータコムが保有する地図データを用いた位置情報プラットフォームを連携し、移動全般に関するマーケティングデータや需要予測データを生成し、企業や自治体、交通事業者やMaaSオペレーターが活用できるMaaSプラットフォームの構築とソリューションを共同で開発していくことを検討する。そのほか、同社グループの営業や配送業務において、ゼンリンデータコムのサービスを活用することで、業務の効率化と生産性向上を実現に取り組んでいく予定だ。
(3) ベトナムの大手LPガス販売事業者へ出資
2020年6月に同社の子会社である(株)TOKAIが、ベトナムの大手LPガス販売事業者であるPETRO CENTER CORPORATIONの子会社であるMIEN TRUNG GAS JOINT STOCK COMPANY、及びV-GAS PETROLEUM CORPORATIONの株式の各45%を取得し、持分法適用関連会社としたことを発表した。これら2社はベトナムの中部と南部でLPガスの卸売販売を行っており、出資額は合計で20億円以上と見られる。ベトナムは経済成長とともにLPガスの需要も年々拡大しており、有望市場となっている。同社が直接ベトナムでのLPガス事業に関わることはないが、今回の出資を通じて出資先企業の企業価値向上と、ベトナムにおけるLPガス市場の更なる発展に貢献していく意向だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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