国内食品事業の売上高は前年同期比7.9%増の584.40億円、セグメント損失は1.91億円(前年同期は17.91億円の利益)となった。売上面では、価格改定後も、おでんや鍋の種物として水産練り製品、正月商品が好調に推移した。水産練り製品は、特にカニカマやちくわ、はんぺんなど主力商品の他、次世代の需要層に向け当社独自の製法を用いたキャラクター蒲鉾「すみっコぐらしかまぼこ」や「ハローキティ ポムポムプリンかまぼこ」が販売を伸ばした。一方で、内食需要の特需的な動きが鈍化した惣菜市場の環境変化により、中華惣菜や麺状商品は対前年比で減少した。正月商品は、蒲鉾や伊達巻などの主力商品に加え、準備の時短・簡便につながるセット商品が好調に販売を伸ばし、前年を上回る結果となった。さらに商事部門でも、取扱い商材が好調に推移し売上が伸長した。利益面では、原材料や資材、エネルギーなどのコスト上昇が想定以上の高水準で継続しており、この対策として2022年2月に続き8月29日店着分から一部の通常商品及び正月商品に対する価格改定を実施したが、コスト上昇分は吸収しきれなかった。
海外食品事業の売上高は同43.3%増の99.90億円、セグメント利益は同43.4%増の11.17億円となった。売上面では、中国市場での経済活動の停滞が継続する一方、欧米や東南アジアの市場では、カニカマを中心とした同社グループ製の水産練り製品に加え、農畜産品や惣菜など仕入商材の販売も拡大した。また、米国では「Healthy Noodle(糖質0g麺)」が、順調に販売を伸ばした。利益面では、売上高が大きく増加したことと、コンテナ不足によるフレート代の高騰が解消に向かったことに伴い増益となった。
食品関連事業の売上高は同1.7%増の133.39億円、セグメント利益は同9.4%増の7.75億円となった。売上面では、セグメントの中心である物流事業において、行動規制終了に伴い特に12月商戦での外食・百貨店・駅ビル向けの物量の回復が顕著となり、売上増となった。利益面では、物流センターでの電力費が依然として想定以上に増加しているが、料金改定、配送効率及び業務効率の向上に向けた取組みが奏功した。
2023年3月期通期については、同日、連結業績予想の修正を発表した。売上高が前期比6.1%増(前回予想比1.1%増)の1,052.28億円、営業利益が同41.7%減(同42.1%減)の22.19億円、経常利益が同45.1%減(同43.8%減)の18.65億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同63.7%減(同68.6%減)の6.89億円としている。
<SI>
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