<話題の焦点>=宇宙ベンチャー次々と資金調達、関連銘柄の裾野も広がる
政府が昨年5月に発表した「宇宙産業ビジョン2030」で、2030年代はじめに宇宙産業の市場規模を現在の2倍にあたる2兆4000億円程度にする目標を定めて以降、民間企業による宇宙開発に関する関心が高まってきている。前述のアイスペースの資金調達にも、ユーグレナ<2931.T>などが運営するベンチャーキャピタル(VC)のリアルテックファンドやTBSホールディングス<9401.T>、コニカミノルタ<4902.T>、清水建設<1803.T>、スズキ<7269.T>、電通<4324.T>、KDDI<9433.T>、JAL<9201.T>、凸版印刷<7911.T>、スパークス・グループ<8739.T>などが出資。アイスペースでは21年にも商業的な月への輸送サービスを始めたいとしていることから、宇宙ビジネスに関心のある企業が出資を行ったようだ。
また、人工衛星のアンテナシェアリングサービスのインフォステラ(東京都渋谷区)や、シンガポールを本社拠点、日本をR&D拠点とするアストロスケールなども多くの資金を調達している。
これまで宇宙開発関連銘柄といえば、三菱重工業<7011.T>やNEC<6701.T>などが中心となって、部材メーカーなどが関連銘柄だったが、今後はアイスペースに出資する企業のように、宇宙開発をどのようにビジネスに結び付けるかに取り組む企業にも裾野が広がりそうだ。また、三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月26日、H2Aロケット38号機を2018年2月25日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げると発表しており、ここで紹介した新たな宇宙関連銘柄への関心の高まりも期待されている。
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
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