■パイオラック <5988> 1,987円 (+76円、+4.0%)
パイオラックス <5988> [東証P]が大幅高で4日ぶりに反発した。9日、配当政策を変更すると発表し、連結配当性向100%を目標に配当を実施する期間について、期限をこれまでの25年3月期から26年3月期に1年延長した。株主還元姿勢を評価した買いを集める形となった。当初目標に掲げていたROE(自己資本利益率)と、現状のROEの水準にかい離があることが理由という。また同日、26年3月期を最終年度としてローリングした新たな中期経営計画を公表。26年3月期に売上高720億円(24年3月期見通しは630億円)、営業利益87億円(同40億円)に伸ばす目標を掲げた。加えて、インドの連結子会社の工場拡張も発表。工事費用は約1億9000万円を予定。EV(電気自動車)関連部品の生産スペースを確保する。
■NTTデータ <9613> 2,048.5円 (+70円、+3.5%)
NTTデータ <9613> [東証P]が大幅高で4日ぶりに反発。そのほか子会社のエックスネット <4762> [東証S]が急伸、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート <3850> [東証S]が反発となった。日本電信電話 <9432> [東証P]が2023年度中にも独自開発した生成AIを企業向けビジネスとして展開すると9日伝わったのを手掛かりに、NTTの上場グループ会社に思惑的な物色が波及したようだ。NTTデータと資本・業務提携しているAIソリューションのTDSE <7046> [東証G]にも物色の矛先が向かった。
■3DM <7777> 180円 (+6円、+3.5%)
スリー・ディー・マトリックス <7777> [東証G]が大幅反発。8日の取引終了後、自己組織化ペプチド技術を用いた吸収性局所止血材「ピュアスタット」について、群馬大学医学部付属病院で炎症性腸疾患領域での効果確認のための医師主導特定臨床研究が始まったと発表した。開発活動の進展と実用化による業績への押し上げ効果を期待した買いが集まったようだ。同止血剤の潰瘍治癒効果の検証を進め、将来の適応拡大の足掛かりを構築したい考え。同社は米国で、直腸の粘膜炎などの治癒に対する製造販売承認を取得しているが、今後、日本及び欧州において、複数の医師主導特定臨床研究を行い、早期のPOC(プルーフ・オブ・コンセプト)取得を目指す。POC取得後、本格的な開発を開始する計画としている。
■ビ花壇 <3041> 1,243円 (+40円、+3.3%)
ビューティ花壇 <3041> [東証S]が大幅反発。東京証券取引所が8日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を70%以上(うち現金40%以上)とする信用取引の臨時措置を9日売買分から解除すると発表した。また、日本証券金融も9日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買われたようだ。
■安川電 <6506> 6,384円 (+200円、+3.2%)
安川電機 <6506> [東証P]が大幅高で3日ぶりに反発。9日、中国国家統計局が発表した5月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比4.6%低下し、下落率は市場予想(4.3%低下)を上回った。中国景気の先行き懸念を強める内容となったが、上海総合指数は下値の堅い展開となっている。中国では直近の低調な経済指標を受けて、景気浮揚策への期待が強まっている状況で、東京市場でもファクトリー・オートメーション(FA)関連株の支えとなっているようだ。ファナック <6954> [東証P]やキーエンス <6861> [東証P]も反発。東証の業種別指数で機械は上昇率で上位となった。
■アドテスト <6857> 17,850円 (+500円、+2.9%)
アドバンテスト <6857> [東証P]が続伸。ここ1万7000~1万8000円のゾーンを中心としたもみ合いが続いており、時価近辺は強弱観が対立している。前日8日の米国株市場ではNYダウなど主要株価指数が揃って上昇したが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も切り返しに転じた。生成AI関連の象徴株としてマーケットの関心が高いエヌビディア
■レアジョブ <6096> 1,007円 (+28円、+2.9%)
レアジョブ <6096> [東証P]が4日ぶりに反発し4ケタ大台に復帰。同社は圧倒的人員数のフィリピン人講師を確保し、オンライン英会話で業界トップシェアを有する。また、保育事業にも展開し、少子化対策関連の一角としても注目を集めている。24年3月期は営業利益が前期比2.6倍の6億円と急回復を見込むが、好業績を背景に株主還元にも積極姿勢を示している。8日取引終了後に発行済み株式数の3.23%に相当する30万6400株、金額ベースで3億円を上限とする自社株買いを発表、これをポジティブ視する買いを呼び込んだ。自社株買いは今朝の東証の自己株式立会外買付取引で実施する。
■アミタHD <2195> 818円 (+22円、+2.8%)
アミタホールディングス <2195> [東証G]が4日ぶりに反発。9日午前10時ごろ、環境省が実施する「令和5年度脱炭素社会実現のための都市間連携事業委託業務」に、子会社アミタが北九州市などと応募した、インドネシアとマレーシアにおけるプロジェクトが採択されたと発表したことが好感された。同事業は、日本の自治体が脱炭素社会形成に関する技術、経験、ノウハウなどを活用し、新興国の自治体の 脱炭素化を後押しするのが狙い。インドネシアでは、アミタHDが今年5月に締結したインドセメント・トゥンガル・プラカルサとの基本合意を基盤に、産業廃棄物のセメント原燃料化の事業化検討などに取り組み、セメント産業全体におけるCO2排出量の削減及び循環型経済の促進を目指すという。一方、マレーシアでは17年以降、アミタが同国で展開する産業廃棄物の100%リサイクル事業の知見を生かし、同国内における脱炭素モデルエリアの構築を推進するとしている。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。
■三井化学 <4183> 3,884円 (+98円、+2.6%)
三井化学 <4183> [東証P]が反発。岩井コスモ証券は8日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を3900円から4500円に引き上げた。23年3月期は石化製品の市況悪化で減益となった。しかし、差別化製品が中心の成長分野は前期比16%増益となるなど構造改革は着実に成果を上げており、総合化学大手のなかで一足先に高機能化学メーカーに変貌したといって良いと評価している。事業ポートフォリオ改革で先行し、総合化学株のなかで最も上値が期待できる銘柄として注目している。
■NSD <9759> 2,778円 (+69円、+2.6%)
NSD <9759> [東証P]が反発した。8日の取引終了後、5月単月の月次売上高速報を発表した。同月の連結売上高は前年同月比27.6%増の75億9500万円だった。堅調な業況を評価した買いが入ったようだ。同社は金融機関向けのシステム開発を手掛けている。4~5月の累計の連結売上高は同25.4%増の153億5700万円だった。
■NTT <9432> 4,133円 (+75円、+1.9%)
日本電信電話 <9432> [東証P]が3日ぶりに反発。日本経済新聞電子版が9日、「NTTは2023年度中にも独自開発した生成人工知能(AI)を企業向けビジネスとして展開する」と報じた。株式市場で生成AIに関連した銘柄に対する注目が集まるなか、報道が買いを誘う要因となったようだ。日経電子版の報道によると、NTTは使い勝手と運用コスト低減を強みとし、汎用的な生成AIを展開する米テック企業とは一線を画す戦略をとる。NTTデータ <9613> [東証P]やNTTドコモを通じ、金融や医療、法律など業界・分野特化型として提供。電力コストも大幅に抑えられるとしている。
■フジオフード <2752> 1,518円 (+24円、+1.6%)
フジオフードグループ本社 <2752> [東証P]が反発。9日午前11時30分ごろ、子会社フジオフードシステムが、中国で飲食事業を運営する寧波愛蝦家餐飲管理(浙江省)とフランチャイズ契約を締結したと発表しており、好材料視された。同社は現在、中国国内では現地子会社による直営店舗のみで展開しているが、今回のフランチャイズ契約の締結により、フランチャイズ第1号店として中国浙江省寧波市にある阪急百貨店内に「天麩羅えびのや」を7月ごろにオープンする予定という。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。
■Mラインズ <3901> 2,560円 (+27円、+1.1%)
マークラインズ <3901> [東証P]が6日続伸。8日の取引終了後に発表した5月度の「情報プラットフォーム」契約企業数が前月比51社増の4882社となり、順調に増加を続けていることが好感された。
※9日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース
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