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2020/10/08 - くら寿司(2695) の関連ニュース。―分かれる明暗、ファストフード業態は追い風続くか― 新型コロナウイルス感染症の影響で、外食産業が大きな打撃を受けている。日本フードサービス協会によると、2019年の外食産業の市場規模は26兆439億円で前年比1.3%増となり、8年連続で前年実績を上回った。ただ、20年は新型コロナの感染拡大を受けた店舗の営業時間短縮や休業、外出自粛要請による来店客数の減少などで大幅な縮小が見込まれている。 その一方で、テイクアウトやデリバリーによる需要はここ数年、成長を遂げており、20年は新型コロナ感染拡大を受けた巣ごもり需要を追い風に更に活発化する見通しだ。また、コロナ禍への対応により

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外食企業“復活の日” 「Go To イート」開始に微笑むのは <株探トップ特集>

配信元:株探
投稿:2020/10/08 19:30

―分かれる明暗、ファストフード業態は追い風続くか―

 新型コロナウイルス感染症の影響で、外食産業が大きな打撃を受けている。日本フードサービス協会によると、2019年の外食産業の市場規模は26兆439億円で前年比1.3%増となり、8年連続で前年実績を上回った。ただ、20年は新型コロナの感染拡大を受けた店舗の営業時間短縮や休業、外出自粛要請による来店客数の減少などで大幅な縮小が見込まれている。

 その一方で、テイクアウトやデリバリーによる需要はここ数年、成長を遂げており、20年は新型コロナ感染拡大を受けた巣ごもり需要を追い風に更に活発化する見通しだ。また、コロナ禍への対応により、底打ちから反転をうかがう企業などもみられ、外食産業のなかで温度差も感じられるようになった。市場の関心も、より勝ち組へと向かうことになりそうだ。

●感染再拡大で各社の8月既存店売上高は悪化

 5月25日に緊急事態宣言が全国で解除され、落ち着きを見せていた感染拡大だが、7月後半から再び拡大が顕著となった。これを受けて、外食各社の月次動向も8月の既存店売上高は7月より悪化したところが目立ち、すかいらーくホールディングス <3197> では7月の前年同月比26.4%減から8月は同26.8%減へ、ロイヤルホールディングス <8179> は同13.9%減から同18.8%減へ、サイゼリヤ <7581> は同27.1%減から同28.5%減へ減収率が拡大。日本フードサービス協会の統計でも同15.0%減から同16.0%減へ悪化した。

 特に大きく悪化したのが居酒屋業態で、自治体から営業時間の短縮要請があったことなどが響き、鳥貴族 <3193> は同23.2%減から同40.9%減へ、ワタミ <7522> は同52.4%減から同63.6%減へ減収率が拡大した。

●ファストフードは堅調継続

 その一方で、堅調を保っているのは日本マクドナルドホールディングス <2702> [JQ]で、既存店売上高は7月が前年同月比1.0%増から8月は同12.4%増に増収率が拡大した。日本KFCホールディングス <9873> [東証2]は同27.3%増から同13.6%増と伸び率は鈍化したものの高成長を継続。9月もマクドナルドは同6.3%増、日本KFCは同4.8%増となり、前年に比べて休日が1日少ないにもかかわらず、好調を維持している。

 ファストフード はもともとテイクアウト需要が一定以上あり、店内飲食が敬遠されるなかでも客離れが起きていない。また、店内に入ることなく購入できるドライブスルーがあることや、デリバリーにも対応していることなどが強みとなっており、ポストコロナでも支持を得そうだ。

 また、ファストフードではないものの、かつ丼の「かつや」を展開するアークランドサービスホールディングス <3085> は、テイクアウトなどの強みが生き、7月既存店売上高は同6.9%増、8月は同3.2%増と堅調に推移。9月は一部店舗をのぞいて店休日を設定したことが響き同5.3%減だったが、健闘ぶりが注目できる。

●地域密着型店舗も健闘

 また、テイクアウトに取り組んでいるところ以外で強さが目立つのが「焼肉きんぐ」を運営する物語コーポレーション <3097> だ。国内直営店とFC店の既存店売上高は7月が前年同月比3.3%増で、8月は同8.3%減だった。8月は2ヵ月ぶりにマイナスに転じたものの、焼肉部門は同4.4%減にとどまり、他のファミリーレストランや居酒屋ほどには落ち込んでいない。同社の店舗はロードサイドを中心に地域密着型が多く、低価格の食べ放題がファミリー層を中心に好評を得ている点が強みとなっている。

 同様にファミリー層に人気といえば回転寿司だが、くら寿司 <2695> の既存店売上高は7月が同7.7%減から8月は同5.4%減に減収率が縮小し、9月は同7.9%増と7ヵ月ぶりにプラスに転じた。スシローグローバルホールディングス <3563> は7月の同3.5%減から8月には同12.3%減と落ち込みが大きくなったが、9月には同2.9%減に復調の兆しがみられている。ファミリーレストランに比べて低価格な点や、以前からテイクアウトに取り組んでいることが奏功したようだ。

●Go To イートは予約サイトに恩恵

 こうした月次動向に加えて、今月からスタートした「Go To イート 」キャンペーンも外食産業にとってプラスに働くとみられ、恩恵を受ける企業には注目したい。同キャンペーンは、地域内の登録店舗で使える25%のプレミアムを付けた食事券の発行と、指定オンライン予約サイトで予約・来店した人へ、次回以降に使える最大1000円分のポイントの付与が行われる予定で、食事券の発行は10月5日の新潟県を皮切りに11月ごろまでに順次47都道府県で開始の予定。また予約サイトはスタート時には13事業者の15サイトが採択された。

 「Go To イート」キャンペーンには、安く食事を済ませてポイントを稼ぐ「錬金術」と呼ばれる問題などが指摘され、微修正されたが、予約サイトの利用者増につながる可能性は高いとみられている。指定サイトに採択された「食べログ」を運営するカカクコム <2371> 、「ぐるなび」を運営するぐるなび <2440> 、「Yahoo!ロコ 飲食予約」「一休.comレストラン」を運営するZホールディングス <4689> 、「HOT PEPPER グルメ」を運営するリクルートホールディングス <6098> 、「オズモール」を運営するスターツ出版 <7849> [JQ]などは、利用者や加盟店の増加による業績への寄与が期待できる。更に、「Retty」を運営し、10月30日付でマザーズ市場に上場予定のRetty <7356> [東証M]も関心を集めそうだ。

株探ニュース
配信元: 株探

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