翻訳事業の売上高は前期比0.5%増の85.07億円となった。特許分野では企業の知的財産関連部署の一部大口顧客において受注が減少したものの、特許事務所からの受注は好調を維持し、売上高は前期比0.3%増の29.11億円となった。医薬分野では需要獲得に向け、顧客企業との継続的な関係性の構築と顧客基盤の拡大に努めるなか、外資製薬からの受注が第4四半期に伸長したことに加え、内資製薬での受注増加やCRO(医薬品開発受託機関)の複数顧客における旺盛な需要の取り込み等もあり、売上高は前期比3.4%増の26.94億円となった。工業・ローカライゼーション分野では自動車や電機をはじめとする顧客からの受注増加に加え、エネルギー関連企業から大型案件を獲得するなど、製造業からの受注は好調に推移したものの、非製造業からの受注が低調に推移し、売上高は前期比3.7%減の22.80億円となった。金融・法務分野では上場会社の英文開示に対する機運の高まりを背景にIR関連文書の受注が好調に推移したことに加え、企業の管理系部署からの受注も伸長し、売上高は前期比6.4%増の6.19億円となった。
派遣事業の売上高は前期比0.1%増の11.75億円となった。語学スキルの高い人材への底堅い需要を背景に引き合い数や受注は増加したものの、終了者の増加等により常用雇用者数が前期並みの水準で推移した。
通訳事業の売上高は前期比8.3%増の11.87億円となり、2期連続で過去最高を更新した。既存顧客である金融機関、医薬品関連会社、精密・通信機器メーカー、外資系コンサルティング会社からの継続受注に加え、顧客数の拡大が寄与した。
その他のセグメントの売上高は前期比40.8%減の3.40億円となった。通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」の集客が好調に推移したものの、コンベンション事業縮小に伴う大幅な減収が影響した。
2026年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比1.6%増の114.00億円、営業利益は同1.0%増の9.00億円、経常利益は同1.5%増の9.20億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同12.9%減の6.30億円を見込んでいる。 <ST>
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