翻訳事業の売上高は前年同期比ほぼ横ばいの84.58億円となった。特許分野では前期に引き続き主要顧客である特許事務所や企業の知的財産関連部署からの受注が好調に推移し、売上高は前年同期比7.1%増の29.02億円となった。医薬分野では新薬開発関連文書の受注拡大に向け、顧客企業との関係性強化に努めたが、内資製薬からの受注が前期比ほぼ横ばいで推移し、加えて外資製薬や外資系CRO(医薬品開発受託機関)、医療機器関連企業からの受注減少も影響し、売上高は同6.8%減の26.05億円となった。工業・ローカライゼーション分野では自動車や機械、電気機器等を中心とする製造業の顧客からの受注が拡大したが、前期の大型案件の反動減により、売上高は同0.3%減の23.68億円となった。金融・法務分野では上場企業の英文開示需要を背景にIR関連文書の受注が継続して推移したことに加え、企業の管理系部署からの受注が増加し、売上高は同1.1%増の5.82億円となった。
派遣事業の売上高は同4.9%増の11.74億円となった。語学スキルの高い人材への底堅い需要により常用雇用者数が前期を上回る水準で推移したことから、増収となった。
通訳事業の売上高は同28.2%増の10.95億円となり、過去最高を更新した。主要顧客である金融機関、医薬品関連会社、精密・通信機器メーカー、外資系コンサルティング会社からの継続的な受注に加え、精密機器メーカーから大型スポット案件を獲得したことで、増収となった。
コンベンション事業の売上高は同53.3%増の2.33億円となった。複数の国際的な学会の運営により、増収となった。
その他のセグメントの売上高は同6.3%減の3.42億円となった。外国への特許出願に伴う明細書の作成や出願手続きを行う連結子会社(FIPAS)の売上高は増加したものの、通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」の受講者数の伸び悩み等が影響し、減収となった。
2025年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比7.0%増の121.00億円、営業利益は同16.3%増の10.50億円、経常利益は同15.0%増の10.80億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同1.2%増の7.20億円を見込んでいる。
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