インバウンド消費・株高資産効果が追い風に
2015年3月期の業績は、営業収益が19.7%増の66億1900万円、営業利益が10.0%増の22億200万円、経常利益が9.7%増の22億7000万円、当期純利益が15.2%増の14億600万円と、最高益を更新。ROEは22.0%と高水準。2016年通期業績予想は、営業収益が12.1%増の74億1800万円、営業利益が16.0%増の25億5500万円、経常利益が14.5%増の26億円、当期純利益が13.8%増の16億円と4期最高益更新の見通しとなっています。
訪日外国人の増加や、株高資産効果、賃金引上げに伴う国内景況感の改善が高級旅館・ホテルに特化した同社にとって追い風となりました。訪日外国人客は2014年には1341万人と前年に比べ305万人増加し2年連続の過去最高となりましたが、2015年は円安効果やビザ緩和効果が相まって1500万人まで増加することが予想されています。
また株高資産効果や賃金引上げは、国内外の旅行件数の上昇につながり、同社の宿泊予約サービスにとって好材料となります。実際宿泊予約件数が前の期から約16万室伸び約189万室になったことのほか、一件当たりの平均単価が前の期と比べて2148円上昇し26,603円に伸びたことにより手数料収入が拡大しています。
加えて、同社は4月より利用度の高い会員のポイント還元率を拡大し、リピート客の確保にも注力しています。今後増加する訪日外国人や株高を考えると、上方修正の可能性に期待できると思います。
さらに株主還元にも積極的で、配当については従来計画から3円増の19円と増配。また、自社株買いの実施も発表。5月18日から6月19日までの期間で30万株8億円を上限に自社株取得を進めています。