3. トピックス
2024年3月期は将来の成長のタネとなる新サービスの開発に注力しており、相次いで新サービスをリリースした。同社の運営するビッグデータプラットフォームをベースにして協業先などとのエコシステムで新サービスを開発・展開しており、今後のスケール化が期待される。
(1) 「Shopping Scan for LINE」
2023年5月、ドラッグストアや食品スーパーマーケットなどの小売業向け新サービス「Shopping Scan for LINE」をリリースした。
(2) 「Poswell」
2023年5月、新たに広告領域における消費財メーカー向け新サービス「Poswell」をリリースした。
(3) 楽天グループ「Instore Tracking」とのデータ連携
2023年5月、楽天グループのIDマーケティングソリューション「RMP-Omni Commerce」におけるメニュー「Instore Tracking」と、同社が統計化した全国規模のオフライン購買データとの連携をリリースした。
(4) ドラッグストアにおけるインバウンド消費分析
2023年6月、ドラッグストアにおける新型コロナウイルス感染症収束後のインバウンド消費を分析するサービスをリリースした。
(5) 「SalesSensor」
2023年9月、小売業向け新サービス「SalesSensor」をリリースした。
(6) 「POSデータクレンジングサービス」
2023年9月、プラネット<2391>と共同で消費財メーカー向け新サービス「POSデータクレンジングサービス」をリリースした。
(7) 「Potential Scan」
2023年12月、今村商事(株)と共同で小売業向け新サービス「Potential Scan」をリリースした。これは、売上の伸びしろを可視化するサービスで、自社店舗での売上と市場全体での売上を比較したり、もっと売れそうな商品を見つけたりすることが可能となる。売上データや来店顧客データをクイックに確認できるダッシュボード機能と、もっと売れそうな商品をさがす商品ポテンシャルAI機能を搭載している。
(8) 「ウレコン」
購買データ閲覧サイト「ウレコン」の登録者数が2024年4月に3万人を突破した。日用品や食料品約500カテゴリの直近3ヶ月分の購買データを誰でも無料で閲覧できるサイトで、売れ筋商品の地域別ランキングや購入者属性、リピーターの割合等が確認でき、商品の市場におけるトレンドを把握することが可能である。小売業や消費財メーカーなどの企業がマーケティングに活用するなど、サービスの充実度が高い。同サービスの利用をきっかけに、より詳細で長期的なデータを閲覧したいというニーズが生まれ、「イーグルアイ」等の引き合いにつながることもあるようだ。また、あらゆる人がデータ活用に取り組むようになる「DXの民主化」を背景に、システムに多額の費用をかけられない教育機関などの組織や団体、中小企業や個人に対してビッグデータを身近に活用して欲しいという思いからも、このサービスを展開し、データ活用の裾野拡大を目指している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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