現在、デジタルアート作品などのNFT(非代替性トークン)を購入しようとすると、ウォレットを開いて暗号資産(仮想通貨)を購入し、その仮想通貨を使ってマーケットプレイスでNFTを購入する必要がある。暗号資産投資家にとってこのプロセスは問題ないが、多くのユーザーにとって、NFTの購入体験は複雑となっている。そこで両社は、多くの人がNFTコミュニティに参加できるように、NFTを「デジタル商品」として分類して購入できるようにするという。
NFTは、ミュージシャンやアーティスト、デザイナーによって作られたデジタル製品が多くある。マスターカードのRAJ DHAMODHARAN氏はプレスリリースで、「NFTの利用者を拡大することで、多くのクリエイターを支援し、デジタル商取引の進化を促す。」と述べた。また、より多くの人が安全・確実に参加できるようにすることが、NFT市場の活性化につながり、多くの分野で活用される可能性が広がると言及した。
Coinbase は2021年10月にNFTマーケットプレイスをローンチすると発表、その後100万人以上が待機リストに登録している。18歳以上で米国に居住中の人が待機リストに参加でき、待機リストに参加することでプラットフォームに最初に招待されるようだ。同プラットフォームは将来的に他の国にも拡大するという。
バイナンスやFTXなどの大手取引所も独自のNFTマーケットプレイスを運用している。国内では、NFTマーケットプレイスとして仮想通貨取引所Coincheckが運営するCoincheck NFT(β版)やGMOアダム株式会社が運営するAdam byGMO(β版)が提供されている。また、2021年5月末にはクシム<2345>がNFTマーケットプレイスの共同開発の着手を発表、楽天グループも22年春にNFTサービスの提供を始める計画だという。
NFTマーケットプレイス「OpenSea」は、2022年1月のNFT取引額が月間として過去最高となった。依然としてNFTの盛り上がりが続く中、国内外の企業が今後どのようにNFT事業を展開していくかに引き続き注目が集まりそうだ。
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