1. ベリリウム鉱石の低温精製技術を持つMiRESSO
現在、世界で開発が進められている核融合発電の実現・運転には、希少鉱物資源で中性子増倍材であるベリリウム(Be)が、核融合炉1基に対して約500トン必要であると言われています。しかし、現状のベリリウムの年間生産量は約300トン程度で、その価格も高価であるため、将来、核融合発電普及のボトルネックとなることが懸念されています。
MiRESSOは、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構の認定を受けた核融合スタートアップです。難溶解性であるベリリウム鉱石の精製(溶解)工程において、従来は約2,000℃の高温熱処理が必要でしたが、MiRESSOが開発した低温精製技術では、化学処理とマイクロ波加熱の複合技術により、300℃(従来手法と比べて低温)かつ常圧で、ベリリウム鉱石を容易に溶解することができます。これにより従来手法と比べて圧倒的な低コスト・省エネルギーでベリリウム精製を行うことが可能となります。
MiRESSOは、2027年頃からのベリリウム及びベリリウム化合物の製造のためのパイロットプラントでの実証を計画しているほか、技術プラットフォーム事業として低温精製技術を応用したベリリウム以外の鉱物資源・素材の精製・リサイクルに関する共同開発、当該技術のライセンスを目指しています。
低温精製技術におけるマイクロ波加熱時の様子の写真
ベリル(画像内右)と、低温精製技術で全溶解が完了したもの(画像内左)の比較写真
2. 今回投資の目的
日揮グループは、CVCファンド「JGC MIRAI Innovation Fund」を通じて「カーボンニュートラルの実現」、「持続可能で強靭なインフラの構築」、「人生100年時代を見据えた生活の質向上」、「産業のスマート化」を対象テーマに、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に寄与する革新的な技術やビジネスモデルを有する国内外のスタートアップに対し投資を行っています。
本出資を通じて日揮は、当社グループが非鉄金属精錬分野で培ったエンジニアリング技術にMiRESSOの技術を融合させることで、ベリリウムをはじめとした、レアメタル、レアアース等の鉱物資源の安定供給への貢献を目指します。
日揮グループは今後も、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に向けて革新的な技術やビジネスモデルを有するスタートアップへの投資を行ってまいります。
MiRESSO(ミレッソ)について:
JGC MIRAI Innovation Fundについて:
日揮ホールディングス
日揮ホールディングス株式会社(JGC HOLDINGS CORPORATION)は、プラント・施設のEPC(設計・調達・建設)事業をメインビジネスとして、事業投資・運営、社会インフラの整備など幅広い事業を展開しています。
この銘柄の最新ニュース
日揮HDのニュース一覧- 政府が開発支援へ本腰、「地熱発電」関連にホットマネーが押し寄せる <株探トップ特集> 2024/11/21
- [PTS]デイタイムセッション終了 15時30分以降の上昇1002銘柄・下落1224銘柄(東証終値比) 2024/11/19
- 日経平均は4日ぶりに反発、一時39000円台つけるも上値重く2日連続安値引け 2024/11/15
- 日経平均寄与度ランキング(前引け)~日経平均は4日ぶり反発、ファーストリテが1銘柄で約58円分押し上げ 2024/11/15
- 「バイオ航空燃料」が17位にランクイン、国のバイオ燃料車拡大方針で関心が波及<注目テーマ> 2024/11/15
マーケットニュース
- シカゴ日経平均先物 大取終値比 255円高 (11月22日) (11/23)
- 今週の【早わかり株式市況】続落、エヌビディア好決算も下落で関連株が軟調推移 (11/23)
- 22日の米国市場ダイジェスト:NYダウは426ドル高、小売企業の好決算を好感 (11/23)
- NY株式:NYダウは426ドル高、小売企業の好決算を好感 (11/23)
おすすめ条件でスクリーニング
日揮ホールディングスの取引履歴を振り返りませんか?
日揮ホールディングスの株を取引したことがありますか?みんかぶアセットプランナーに取引口座を連携すると売買履歴をチャート上にプロットし、自分の取引を視覚的に確認することができます。
アセットプランナーの取引履歴機能とは※アセプラを初めてご利用の場合は会員登録からお手続き下さい。