■技研HD <1443> 298円 (+80円、+36.7%) ストップ高
技研ホールディングス <1443> [東証S]がストップ高。27日付の日本経済新聞朝刊が、「政府・与党はミサイル攻撃から人命を守るシェルターの普及を促す」と報じた。設置する企業への財政支援などが検討されるという。技研HDは傘下のグループ会社で放射線の遮蔽内装工事を手掛けていることから核シェルター関連として注目されることも多く、報道を受けて思惑的な買いを集めている。平時と災害時に対応した多目的シェルターを販売するサンヨーホームズ <1420> [東証S]も物色された。
■ナノキャリア <4571> 232円 (+50円、+27.5%) ストップ高
ナノキャリア <4571> [東証G]がストップ高。26日の取引時間終了後、アクセリード(東京都港区)とmRNA医薬品の研究開発・製造に関する包括的協業関係に関する契約を締結したと発表。これを材料視した買いが集まったようだ。アクセリードは武田薬品工業 <4502> [東証P]の創薬プラットフォームを承継して事業を開始したAxcelead Drug Discovery Partnersなどを傘下に持つ。ナノキャリアはmRNA医薬品の技術、知的財産(IP)の創出などを通じた新たなビジネスを展開するうえで、外部リソースを最大限活用していく。
■ミナトHD <6862> 523円 (+80円、+18.1%) ストップ高
ミナトホールディングス <6862> [東証S]がストップ高。同社は26日取引終了後、23年3月期から27年3月期までの中期経営計画を発表、最終年度となる27年3月期に売上高480億円(前期実績は245億7800万円)、営業利益25億円(同7億8300万円)を目指す。またROEは15%以上、自己資本比率は30%以上を目標に置いている。この野心的な経営計画を評価する買いが集中した。時価予想PERが8倍台でPBR0.8倍前後と現状でも割安感が強いだけに、株価の水準訂正余地に着目した投資資金を誘導したようだ。
■トラースOP <6696> 523円 (+80円、+18.1%) ストップ高
トラース・オン・プロダクト <6696> [東証G]がストップ高。同社は26日取引終了後、自社開発した人工知能(AI)による電力削減ソリューション「AIrux8」の国内最初の販売パートナーとして、今月から加賀電子 <8154> [東証P]に提供を開始すると発表。これが材料視されたようだ。「AIrux8」は、人感センサーを組み込んだ「Node(ノード)」と呼ばれる集中コントローラー装置を通して、施設内の混雑状況や不在状況などのデータを取得し、AIで解析。状況に応じて、施設内に設置されたIoT照明設備と通信し、各照明のエリアグループごとに時間帯、営業稼働日、季節により照明の明るさを自動制御する。既に東南アジアを中心にDBS銀行、ホテル・オフィスビル・商業施設などへの導入を進めており、日本市場に向けた展開も検討していた。
■イオレ <2334> 1,716円 (+225円、+15.1%)
イオレ <2334> [東証G]が急反騰。同社は26日、GameFiプラットフォーム「PlayMining」を運営するデジタル・エンターテインメント・アセット(シンガポール、以下DEA社)と、Web3事業の共同推進に向けた戦略的パートナーシップを締結したと発表。今後の展開などが期待されたようだ。同社は22年11月からWeb3事業に参入し、DEA社と業務提携のもとDEA社の販売するNFT(非代替性トークン)やゲーム内アイテムの販売代理事業、NFTカードバトルゲーム「JobTribes」のギルド運営事業を展開している。今回のパートナーシップ締結により、イオレの「らくらく連絡網」の持つ700万人の会員データ、及びインターネット広告事業で培った知見を生かし、PlayMining及びNFTゲームの日本国内全域におけるマーケティング支援を行うことでDEA社と協業する。
■インパクト <6067> 4,495円 (+350円、+8.4%)
インパクトホールディングス <6067> [東証G]が急反発。26日の取引終了後、米ベインキャピタル系のファンドと組んでMBOを実施すると発表した。同ファンドがインパクトに対して1株4500円でTOBを行うことから、この価格にサヤ寄せする格好となった。買い付け予定数は605万3385株(下限358万9100株、上限設定なし)で、買い付け期間は1月27日から3月10日まで。TOB成立後に同社株は上場廃止となる見込みで、これを受けて東京証券取引所は26日付で監理銘柄(確認中)に指定している。あわせて22年12月期見通しの下方修正を発表したほか、インドでのコンビニエンスストア事業からの撤退や、双日 <2768> [東証P]との資本・業務提携の解消などを明らかにした。
■ローランド <7944> 3,890円 (+300円、+8.4%)
東証プライムの上昇率2位。ローランド <7944> [東証P]が4日続急伸。26日の取引終了後、集計中の22年12月期連結業績について、営業利益が従来予想の124億円から107億円へ、最終利益が98億円から85億円へそれぞれ下振れて着地したようだと発表したが、下振れは織り込み済みとの見方が強く、アク抜け感から買われたようだ。為替影響を除く実質売り上げは若干想定を下回る見込みであるものの、受注残出荷の加速や、北米など好調な地域でのカバーに努めた効果で、売上高は924億円から958億円へ上振れて着地した。ただ、需要の変化に対応して値上げの一部を見合わせたことや、為替影響を除く実質的な売り上げが想定を若干下回ったこと、米ドラム・ワークショップ社買収に係る一時費用を計上したことなどが利益を圧迫した。なお、会計基準の変更に伴い前の期との単純比較はできないものの、会社側の参考値によると21.0%増収、5.5%営業増益、1.0%最終減益となるもようだ。
■ナイガイ <8013> 279円 (+19円、+7.3%)
ナイガイ <8013> [東証S]が急反発し、一時28%を超す上げとなった。日本証券金融が27日、ナイガイ株式について貸株の調達が困難になったとし、同日申し込み分から当面の間、貸借取引品貸し申し込みにおける品貸料の最高料率を10倍とする臨時措置を講じると発表した。同社は1月期決算企業であり、27日が権利付き最終日となる。株価変動リスクを抑えつつ株主優待を受け取る「優待クロス」と呼ばれる個人投資家の取引が活発し、足もとで信用売りが膨らんでいたようだ。「ナイガイは優待利回りの比較的高い銘柄でもある。優待クロスによる信用売りを手仕舞う目的の買いが集まったほか、こうした買い戻し需要を見越した短期資金が流入した」(国内証券アナリスト)とみられている。
■出前館 <2484> 446円 (+22円、+5.2%)
出前館 <2484> [東証S]が4日ぶりに急反発。27日午前10時ごろ、次世代ドローン の研究開発型スタートアップであるエアロネクスト(東京都渋谷区)とドローンを活用した新しい商品流通の仕組みの構築に向けて業務提携したと発表しており、好材料視された。両社は、人やモノの移動に関するさまざまな課題を抱える地域社会の課題解決に向けて横須賀市や敦賀市でドローン配送実証実験をしているが、今回の業務提携により出前館の展開エリアの拡大を図るとともに、エアロネクストのドローン配送の確立及びドローンを活用した新スマート物流の普及を目指すという。また提携を皮切りに、新スマート物流の導入を予定している自治体において、出前館アプリと連携した空輸と陸送のハイブリッドによるデリバリーサービスの地域導入を共同で推進するとしている。
■桜島埠 <9353> 1,364円 (+61円、+4.7%)
櫻島埠頭 <9353> [東証S]が大幅続伸。26日の取引終了後に発表した第3四半期累計(22年4-12月)連結決算が、売上高28億4600万円(前年同期比10.1%減)、営業利益1億3100万円(同23.3%増)、純利益1億9800万円(同12.5%増)となり、営業利益が通期計画を上回ったことに加えて、期末に記念配当10円を実施し期末一括配当予想を20円から30円へ引き上げたことが好感された。液体貨物セグメントが増収となった一方で、ばら貨物セグメントでクレーンの大規模修繕や新倉庫建設工事に伴い作業スペースが限定されたことなどから取扱数量が減少し売上高は減収となった。ただ、ばら貨物の売り上げ減少に伴い荷役関係諸払費が減少したことで、増益を確保した。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高40億円(前期比4.7%減)、営業利益1億1000万円(同1.1%増)、純利益1億2000万円(同32.3%減)の従来見通しを据え置いている。
■信越化 <4063> 18,305円 (+720円、+4.1%)
信越化学工業 <4063> [東証P]が大幅高で5日続伸。26日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆7000億円から2兆7800万円(前期比34.0%増)へ、営業利益を9400億円から9950億円(同47.1%増)へ、純利益を6800億円から7080億円(同41.6%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を225円から275円へ引き上げたことが好感された。主力の塩化ビニールは22年末に市況は概ね底打ちしたとみており、生活環境基盤材料事業が好調に推移していることが寄与する。また、 半導体市場は昨秋以降調整局面に入ったものの、シリコンウエハー、フォトレジスト、マスクブランクスなどの半導体材料をほぼ計画通りに出荷しており、電子材料事業の堅調も貢献する見通しだ。なお、年間配当予想は500円(前期400円)としている。第3四半期累計(22年4-12月)決算は、売上高2兆1632億円(前年同期比45.8%増)、営業利益8082億2700万円(同68.3%増)、純利益5785億1900万円(同63.8%増)だった。同時に、3月31日を基準日として1株を5株に株式分割するほか、上限を34万株(発行済み株数の0.08%)、または70億円とする自社株買いを実施するとあわせて発表しており、これらも好材料視された。自社株の取得期間は1月27日から3月31日までで、ストックオプションの行使に充当するためとしている。
■日シス技術 <4323> 1,749円 (+65円、+3.9%)
日本システム技術 <4323> [東証P]が大幅続伸し昨年来高値を更新。26日の取引終了後、23年3月期の期末一括配当予想について、25円から32円(前期40円、ただし22年10月1日付で1株を2株への株式分割を実施)に増額修正すると発表しており、これが好感された。普通配当2円の増額修正に加え、3月26日に創立50周年を迎えることから記念配当5円を実施するとしている。
■マキュリRI <5025> 808円 (+28円、+3.6%)
マーキュリーリアルテックイノベーター <5025> [東証G]が大幅高。26日の取引終了後、上限を5万5000株(発行済み株数の2.04%)、または4290万円とする自社株を、27日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表したことが材料視された。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするためとしている。
■ヘッドウォ <4011> 3,845円 (+130円、+3.5%)
ヘッドウォータース <4011> [東証G]が大幅高で6日続伸。27日午前10時ごろ、崇城大学IoT・AIセンターなどと共同で、熊本の地域DXを推進するパートナー事業を開始したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。ヘッドウォと共同で事業を行うのは、同センターとソニーセミコンダクタソリューションズ(神奈川県厚木市)、AIデータプラットフォーム開発のFastLabel(東京都品川区)。ソニーセミコンの最先端センシングテクノロジーを活用し、DX人材の育成やメタバースなどのサービス開発に取り組む。
■北海電 <9509> 468円 (+13円、+2.9%)
北海道電力 <9509> [東証P]が5日続伸。26日の取引終了後に23年3月期業績予想の修正を発表し、最終損益を710億円の赤字から530億円の赤字(前期68億6400万円の黒字)に見直した。赤字幅が縮小する見通しとなったことで業績に対する過度な警戒感が後退し、買い安心感が広がったようだ。燃料価格や卸電力市場価格が想定より低下することによる費用減や、核燃料売却益の計上が要因。卸電力市場価格の低下に伴って他社販売収入が減少することから、売上高については9700億円から9210億円(前期比38.8%増)へ引き下げた。従来未定としていた期末配当予想は無配とした。これにより年間配当も無配(前期20円)となる。あわせて、規制料金の値上げを6月1日から実施するため、経済産業大臣に対して特定小売供給約款の変更認可申請を27日に行ったと発表した。規制料金とあわせ、低圧自由料金についても同日から値上げするという。
■三菱UFJ <8306> 978円 (+26円、+2.7%)
三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]が反発。メガバンクや第一生命ホールディングス <8750> [東証P]など大手生保株が買い優勢の展開で始まった。ここ米長期金利はFRBによる利上げ打ち止めに向けた思惑から3%台前半での低調な推移が続いているが、前日26日は米10年債利回りが3日ぶりに上昇に転じ終値ベースで3.495%まで上昇した。これを受けて米国株市場では、ゴールドマン・サックス
■小松ウオール <7949> 1,899円 (+49円、+2.7%)
小松ウオール工業 <7949> [東証P]が反発。26日の取引終了後に発表した第3四半期累計(22年4-12月)単独決算が、売上高261億2200万円(前年同期比5.9%増)、営業利益10億6300万円(同15.9%増)、純利益7億2200万円(同15.9%増)と2ケタ増益となったことが好感された。官公庁向けで文化施設が好調に推移しているほか、民間向けでは首都圏を中心とした主要都市部における旺盛なオフィス需要を背景にオフィスが伸長した。また、学校・体育施設、工場も好調に推移しており、業績を押し上げた。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高370億円(前期比7.1%増)、営業利益20億円(同12.3%増)、純利益13億7000万円(同10.4%増)の従来見通しを据え置いている。
■邦ガス <9533> 2,426円 (+60円、+2.5%)
東邦ガス <9533> [東証P]が反発。27日午前11時40分ごろ、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を190億円から250億円(前期比40.0%増)へ、純利益を160億円から210億円(同35.8%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は6800億円(同32.0%増)の従来見通しを据え置いたものの、足もとの状況を踏まえて原油価格の前提を見直したことに伴う原料価格の値下がりを織り込んだ。同時に発表した第3四半期累計(22年4-12月)決算は、売上高4860億1600万円(前年同期比44.6%増)、営業利益212億700万円(同7.5倍)、純利益172億4000万円(同4.4倍)だった。ガス販売量の減少や電気事業の調達費上昇による収益悪化があったものの、電気販売量の増加や前年の期ずれ差損の反動などがあり、大幅な増益となった。
■JFEシステ <4832> 2,520円 (+55円、+2.2%)
JFEシステムズ <4832> [東証S]が8日続伸。26日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を56億7000万円から60億7000万円(前期比8.2%増)へ、純利益を37億4000万円から41億円(同10.1%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を45円から50円へ引き上げたことが好感された。売上高は550億円(同9.1%増)の従来見通しを据え置いたものの、第3四半期において開発生産性の向上並びに経費支出の抑制がみられたことが利益を押し上げる。なお、年間配当は90円(前期75円)となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(22年4-12月)決算は、売上高411億6100万円(前年同期比10.8%増)、営業利益45億7700万円(同9.9%増)、純利益30億5900万円(同10.1%増)だった。製鉄所システムリフレッシュの本格化に伴う鉄鋼部門の売り上げ増などが業績を牽引した。
■ラキール <4074> 1,455円 (+21円、+1.5%)
ラキール <4074> [東証G]が3日続伸。26日の取引終了後、動画配信型サービス「LaKeel Online Media Service」をやまびこ <6250> [東証P]が採用したと発表し、好材料視された。今回のやまびこによる採用は、従業員向け労働安全衛生教育の拡充を図ることが目的という。今後は安全衛生に関する基礎教育資料として、新入社員やパート従業員・派遣社員の受入時教育で利用していくとともに、朝礼や週礼時間を利用して各種コンテンツを繰り返し視聴することで、従業員の安全意識の向上を図るとしている。更に、アンケート機能やテスト機能を利用することで有効性の評価を行い、安全衛生教育の適正化と充実化を継続して目指すとしている。
※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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