急落の後遺症で軟調、波乱展開で市場心理萎える

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最新投稿日時:2015/09/01 19:39 - 「急落の後遺症で軟調、波乱展開で市場心理萎える」(冨田康夫)

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急落の後遺症で軟調、波乱展開で市場心理萎える

著者:冨田康夫
投稿:2015/09/01 19:39

明日の東京株式市場見通し

 2日の東京株式市場は、きょうの大幅続落の後遺症が残るなかで、日経平均株価は軟調な推移が予想される。

 市場関係者からは「前週後半の3日大幅続伸で、市場参加者の多くはひとまず底入れから反転上昇機運の盛り上がりを感じた。ところが、きょうの700円を超える急落によって市場心理が一気に萎える可能性がある」との見方が出ていた。

 市場参加者が限定されることで、株価指数先物主導による変動幅の大きな相場が際立つことになり、それを嫌って個人投資家がさらに離散するという悪循環が懸念される。

 1日の東京株式市場は朝方から売り優勢で、後場後半になって日経平均株価の下げが加速し、終値は前日比724円79銭安の1万8165円69銭と大幅続落になった。

 前場に発表された8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が、好不況判断の目安となる50を6カ月ぶりに割り込んだことで景気減速感が再び強まった。

1日の動意株

 国際のETF VIX短期先物指数<1552>=大幅高で3連騰。
8月18日時点では499円と500円を割り込む水準にあったが、中国発の世界的な株安連鎖を受けて一気に“底離れ”の動きをみせている。時価は今年3月中旬以来の水準に達した。同銘柄は恐怖指数と別称されるVIX指数とリンクするETFで、基本的に米国株(S&P500指数対応)の予想変動率に連動する。前週後半に急速な戻りをみせた米国株も足もとは早くも息切れ状態にあり、中国経済の不透明感を背景とする投資家心理の悪化は依然として根強い。FRBによる利上げに対する思惑も不安感を醸成している。

 エルナー<6972.T>=一時ストップ高。
同社はきょう、アルミ電解コンデンサ製品を太陽誘電<6976>を通じて販売すると発表。売り上げ拡大などが期待されているようだ。両社は昨年11月に資本業務提携しており、太陽誘電の販売網活用はその一環。エルナーは車載や産機市場に求められる高信頼性のアルミ電解コンデンサなど約9000アイテムを、この販売網を活用しサンプル対応や受注に向けた拡販活動に取り組む。

 オカモト<5122>=5日続伸。
特定資金攻勢の思惑がくすぶるなか、全体相場と軌道を異にする材料株特有の上げ足をみせている。日本製のコンドームはその薄さや強度など品質面の高さで群を抜き、中国人観光客などの爆買いの対象となっている。同社はその恩恵を享受するとの見方から人気が加速した。15年4~6月期の連結決算は、売上高が16%増、営業利益が80%増という高い伸びを示しておりこれを裏付けた。株価は1993年以来22年ぶりの4ケタ大台を走っているが、特筆されるのは全体波乱相場の中での強さだ。中国景気の減速感や上海株の急落、さらに人民元切り下げといったインバウンド関連にとってネガティブ材料のオンパレードにも同社株にはどこ吹く風。

 日本金属<5491>=ストップ高。
きょう付の日刊工業新聞で、「日本文理大学の榎園正人特任教授らの産学の研究グループは、厚さ0.05ミリメートルと薄い電磁鋼板を積層し、モーター回転時に発生する渦電流損を従来品の半分以下に減らせるモーター鉄心を開発した」と報道。この鉄心に同社が開発した極薄鋼板が使用とされていることから、これを思惑材料視した買いが入っている。渦電流損の減少のほか、鉄心の発熱量も抑えられることから、今後の研究の進展などへの期待も高まっているようだ。

 宮地エンジニアリンググループ<3431>=急伸。
全体軟調相場の間隙を縫って寄り付きから上値を買い進む動きがみられたが、9時45分過ぎに仕掛け的な大口買いが入り上昇加速となった。売買高も11時現在で前日終日の商いの11倍以上をこなし材料株の面目躍如となっている。国土強靭化の政策テーマを背景に高速道路や橋梁などの補修需要が高水準に推移している。同社は橋梁関連受注残が豊富で、完工高の拡大に伴い会社側の16年3月期業績見通しは増額余地がある。

 ACCESS<4813>=5日続伸。
同社は31日取引終了後、16年1月期第2四半期累計(2~7月)の連結決算を発表。売上高は36億2900万円(前年同期比14.7%増)、営業損益は1億3500万円の赤字(前年同期5億5800万円の赤字)、最終損益は2億1300万円の黒字(同6億5300万円の赤字)だった。事前の会社側計画を上回る売上高の伸びと赤字幅の縮小を好感する買いが集中した。同社グループのネットワークソフトウェア事業を担う子会社で下期に見込んでいた一部案件を早期獲得し売り上げを前倒し計上したことなどにより、売上高が膨らんだ。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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