商機拡大に積極的
2015年第1-2四半期の業績は、売上高が19.4%増の41億6200万円、営業利益が20.1%増の14億8700万円、経常利益が23.2%増の15億3000万円、純利益は、30.3%増の9億3700万円ととなりました。
一方、通期予想は、売上高が20.1%増の86億5600万円、営業利益が20.1%増の29億7400万円、経常利益が18.1%増の29億7400万円、そして純利益が18.6%増の17億9700万円となっています。
クレジットカード決済払いの浸透、インターネットショッピング市場の拡大、スマートフォン・タブレットの普及や物流改革によって、電子商取引市場は今後更に拡大していきます。堅調な業績拡大に加え、配当性向の目標を「連結当期純利益の35%」としているところも魅力的です。
事業者のインバウンドビジネス(訪日外国人向けビジネス)を支援する「インバウンドマーケティング」の提供を開始したことでインバウンドビジネスにも参加。三井住友FG<3769>と決済代行ビジネスにおける合弁会社の設立を発表し、取引先拡大が見込まれます。
また注目したいところでは、GMOマルチペイメントシステムにLINE子会社LINE Payが運営する「LINE Pay」を追加した事です。「LINE Pay」とは、登録したクレジットカードや、事前に現金チャージした残高を利用して簡単・便利に決済や送金ができるサービスです。ネットショップでの決済の他、アプリを通じた割り勘やLINEユーザー間での送金も可能です。
今やスマホでのネットショッピングは主流となりつつあります。ネットショッピングをした事がある人の約54%がスマホでのネットショッピング経験を持つとの調査結果がありますが、スマホの普及率が約60%ということを考えると、スマホ決済をスムーズに行える同サービスは大変魅力的です。
GMOペイメントゲートウェイの提供するEC事業者向けの決済手段「PGマルチペイメントサービス」と、「LINE Pay」を組み合わせることで、EC事業者はネットショップに「LINE Pay」を導入でき、スマホユーザーやクレジットカードを持たないユーザーも顧客に取り込むことができます。このようなメリットのもと、BtoC EC(電子商取引)市場自体が更に成長し、同社の事業拡大が期待できると思います。