堅調な業績推移を評価
2015年3月期通期の業績は、売上高が10.2%増の1285億6900万円、営業利益が36.7%増の160億4100万円、経常利益が31.7%増の148億8000万円、純利益が45.4%減の86億7000万円、また配当も6円増配し、16円と増収増益増配となりました。
事業別にみると、高精度GNSS測位技術を利用した製品を展開するポジショニングカンパニーは、米国の伸長により、セグメント利益は47.4%増の66億5200万円、GPS技術関連のスマートインフラ・カンパニーでは、公共事業需要の増加等により日本で伸長し、セグメント利益は14.7%増の59億6500万円となりました。そして眼科医療器関連のアイケア・カンパニーでは欧州での需要が伸びたことでセグメント利益は27.2%増の50億9300万円と、全事業で増収増益となりました。
同社は売上の49%が欧米での売上ですが、今後国内でも建設現場の人手不足の問題を背景に、建機などの自動運転化分野の市場は拡大する傾向にあり、国内需要の拡大が予想されます。
また国内農業を成長戦略の一環に掲げるアベノミクスを背景にビジネスチャンスの拡大に期待が寄せられます。同社はIoT(Internet of Things)を駆使した農場向け総合管理システムの供給を推進しており、3月にはIT農業事業の拡充を目的に米農業向けソフトウェア開発メーカーを買収するなど同分野の成長に注力しています。
2016年3月期の通期予想は、売上高が16.7%増の1500億円、営業利益が37.1%増の220億円、経常利益が37.8%増の205億円、純利益が47.6%増の128億円と増収増益、8円増配の見込みです。