小野山功が見通す「今週の株価材料」~【決算シーズン&日銀会合】GW直前の今週は“2万円台”を一時的に割り込む場面も?
■先週からスタートした決算発表。出だしは「物足りない」と売られたが…
先週から3月期決算の業績発表がスタートしました。トップバッターの(6506)安川電機、23日の場中に発表した(5411)JFEホールディングスなど、今期の予想が物足りないとして、発表後に売られる銘柄が見受けられました。
ただ、その後下げ渋る動きを見せています。安川電機は決算翌日の21日(火)に、一時5.4%安の1,623円まで売られましたが、23日(木)には1,713円と決算発表前の水準(1,716円)まで値を戻す場面がありました。
また、22日(水)に本決算を発表した(6594)日本電産は、16年3月期の連結純利益が900億円とコンセンサス(1046億円)を下回ったとして売り優勢で始まりました。一時1.7%安の8195円まで下落する場面がありましたが、その後切り替えし、8.9%高の9075円まで急伸。上場来高値を更新しました。
会社見通しが市場コンセンサスを下回ったにも関わらず、これらの銘柄が下げなかったことで、業績発表に対する警戒感が薄らぎ“2万円”キープとなりました。
■“日本流の控えめな予想”は海外勢にも浸透。但し日銀会合にはご注意を。
日本企業が保守的な業績見通しを出しやすいということは、すでに海外勢にも浸透しており、今期の見通しはあくまで“日本流の控えめな予想”と捉えられているとみられます。
今週は4月30日(木)の日銀・金融政策決定会合に注目が集まります。一部で追加金融緩和を予想する向きがあり、メガバンク3行など、金利敏感株にはすでに買いが向かっています。
ゴールデンウィークの大型連休も控えていることもあり、金融政策が現状維持となった場合には、反動による下げも予想されます。
その際は、先週何とか踏ん張った“2万円”を一時的に割り込む場面もありそうです。
小野山 功