小野山功が見通す「今週の株価材料」~【リバランスが株価に影響】業績期待で“日経2万円”を目指す動きは変わらずか
経験則では、不安定な値動きをした後は、相場がしばらく調整すると言われており、流れが変わったのではないかと警戒する向きもあります。
3月第4週(3月23日~27日)に、外国人投資家が7週ぶりに現物株を売り越しており、海外勢売りで、週後半に相場が崩れたものと推察されます。
先週は、3月中にも“2万円”更新かと強気一辺倒でしたが、権利落ち後に地合いが悪化し、一時19,000円を割り込むなど、ヒヤッとする場目も。
■新年度に入り、機関投資家がポートフォリオを見直す動きが
先週から名実ともに新年度入りし、機関投資家の間でポートフォリオを見直すリバランスの動きが影響したのではないかと考えられます。
昨年度の最終売買日となった3月31日(火)には、JR各社が値下がり率ランキングに顔を出すなど、珍しい動きもみられました。
JRなど陸運株は、2014年度のパフォーマンスが特に好調だったセクターです。業種別株価指数は前年に比べで39.5%上昇し、日経平均株価の上昇率(29.5%)を上回っています。
年度変わりの節目にあたり、上がった銘柄を売却して下がった銘柄の持ち高を増やす、リバランスによる銘柄入れ替えが行われた可能性があります。
先週は、陸運や医薬品が売られた一方、パフォーマンスが悪かった不動産セクターに買いが入っています。
■業績期待で“2万円”を目指す動きは変わらず
また、リバランスのほかにも、4月3日から欧米がイースター休暇入りするため、海外勢による連休前のポジション調整の売りで不安定な値動きになった可能性があります。
4月2日には、(3382)セブン&アイ・ホールディングスが16年2月期の最高益更新見通しを発表。(2809)キユーピーが、第1四半期としては最高益を更新するなど、企業の業績面は好調です。
今月下旬から始まる決算シーズンに向けて、業績期待で“2万円”を目指す動きに変調はないでしょう。
小野山 功