3分の2戻しで一服感も
10月1日高値を起点に、リスク回避の高まりから15日に105円台前半まで急落後、昨日は108円台を回復となっている。昨日の上伸で10日間高値を上抜き、20日間安値割れでヒットしたトレンド・フォロー系の売りポジションは、手仕舞われたと思われ、一旦は保合いながら、20日間高値~安値のレンジ放れを待つ格好に移行しそうだ。11月上旬に向けて日柄経過と共に、20日間高値・安値共に、それぞれ切り下がり・切り上がる状況となっている。
この週末には欧州銀行のストレステスト(健全性審査)、来週はFOMC・日銀金融政策決定会合に、週末・月末が重なる。月替わり初旬には米中間選挙を控えている事などを考慮すると、よほどの波乱がない限り、3分の2戻しで様子見ムードが高まる可能性。
波乱要因があるとすれば、欧州ストレステストの悪化や、エボラ出血熱の拡大、カナダで見られたようなテロ、そして中間選挙の予想外の格差拡大などだろう。ブラジル大統領選挙の結果にも注意しておきたい。
これらが一定の枠内で鎮静化を見せるなら、11月のAPEC首脳会議でのグローバル・リスク回避に向けた動きに市場の期待が高まる展開も想定される。