長期のドル円見通し
仮に今回、市場が予想する以上に悪化となれば、どうなるのでしょうか?当然、今回の中身の検証を行うとともに7~9月期の数値が当初予定していたものになるのか否か、再検証を行うことになるでしょう。7~9月期の下方修正は安倍政権にとって致命的です。と言うのも、来年の消費増税の判断に大きな影響を与えるからです。株高・円安は安倍政権の支持率の生命線、なりふり構わぬ手を打ってくることが予想されます。その1番手として考えられるのが、GPIFの基本ポートフォーリオの見直しです。9月にも公表されると言われていますが、前倒ししてくることが考えられます。これは日本株のサポート要因として機能するでしょうし、株がしっかりとなれば、為替市場にとっても円安の方向に徐々にシフトしていくことが考えられます。
それでも9月以降の経済指標が冴えないものとなった場合、二の手として考えれるのが、日銀による追加緩和です。その可能性が高まるのは10月末。10月については日銀政策会合は2回予定されています。7日と31日です。あらかた7~9月期の内容を検証することを考えると、31日に追加緩和実施→「10月末買い・4月末売り」の波に乗るというのが私のシナリオです。折しも、今年は米国中間選挙(11/4)が実施される年にも当たります。米国中間選挙後の米株価は来年にかけて上昇する傾向が高く、年末にかけてドル円は円安が進むのではないかと考えています。