歴史的な1大イベントに相場はどう動く!?
まず、注目されるのが大証1部単独上場の銘柄。これらが東証1部に移行するとTOPIX(東証株価指数)に組み入れられることで、TOPIX連動型の各種インデックスファンドなどによる大量の買い需要が発生することが想定される。今回の市場統合では、大証1部単独上場37銘柄と、新規組み入れ数が非常に多いことから、その影響を和らげるために、TOPIXへの組み入れは8月末と10月末に分散して実施されることになる。
さらに、東証、大証重複上場ながら、出来高が大証優位にあるなどの理由で〝大証主力〟とされていた銘柄にも注目。これまで、東証、大証に分散していた売買エネルギーが集中し、株価に大きなインパクトを与える可能性があることに加え、任天堂<7974>、日本電産<6594>、村田製作所<6981>、ローム<6963>といった売買代金が大きく流動性の高い銘柄は、将来的に日経225指数採に採用される可能性もある。
さらに、見逃せないのが大証2部上場銘柄の東証2部移行で、これまでに比べて認知度の向上が期待されることに加え、対応し切れていなかった証券各社のアナリストのカバーが新規にスタートする可能性もある。また、東証移行で個別銘柄の売買代金増大が期待できる上に、PERなど株価指標面からも割安に放置されていた銘柄の株価評価が高まる可能性も指摘されている。
なお、週明け16日の東京株式市場は、日本が「海の日」で休日の15日に発表される中国の4~6月GDP、6月の鉱工業生産など主要経済指標の内容に左右される可能性はあるものの、買い優勢の可能性が高そうだ。