値幅か日柄か?
本日は米国でコアCPI、鉱工業生産、NAHB 住宅市場指数および地区連銀報告が予定されているが、市場の焦点は本邦当局の円安誘導姿勢や、米政府債務上限引上げ問題となっている中、ドル円へのインパクトは限定的か。菅官房長官による定例記者会見などで、円高けん制発言がなく、甘利経財相と似たような円安のリスクへの言及がある場合、心理的節目88円割れへの続落リスクがある。
また、来週の日銀決定会合においても、既にインフレ目標2%の導入と10 兆円程度の追加資産購入基金拡大は織り込み済みと見られ、再び円安期待を造成するには、新たな積極緩和スタンスが示される必要があり、調整に分がある流れ。
テクニカル面では、88円の心理的節目の攻防がまずは焦点。同水準は一目均衡表の転換線とも重なる。ここを割り込むと、先週付けた86.80円水準が意識される。ここは昨年12月からの上昇に対する38.2%押しとも合致する水準だ。86円ちょうど近辺には一目均衡表の基準線が位置する。値幅で調整するのか日柄で調整するのか、日銀金融政策決定会合~FOMCにかけて1月の動きはテクニカル面からも見極めが必要な時間帯になる。