ラクトJPN Research Memo(4):高い模倣困難性に支えられた複合型事業モデルを構築(2)

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最新投稿日時:2026/03/06 11:04 - 「ラクトJPN Research Memo(4):高い模倣困難性に支えられた複合型事業モデルを構築(2)」(フィスコ)

ラクトJPN Research Memo(4):高い模倣困難性に支えられた複合型事業モデルを構築(2)

配信元:フィスコ
投稿:2026/03/06 11:04
*11:04JST ラクトJPN Research Memo(4):高い模倣困難性に支えられた複合型事業モデルを構築(2) ■事業概要

2. 経営戦略の評価
(1) 外部環境分析
1) 市場環境
ラクト・ジャパン<3139>が主戦場とする輸入乳製品市場は、国民生活に不可欠な基礎的食料を支える市場であり、他の市場と比較し、景気変動の影響を受けにくいという特性を有している。その中で同社は、日本の輸入乳製品市場においてトップクラスのシェアを確保しており、量的基盤は既に十分に構築されている。一方で、成長の余地は周辺領域に存在する。具体的には、健康志向の高まりを背景とした健康食品市場及び、人口増加と食生活の西洋化が進むアジア市場である。同社は、乳由来の高たんぱく原料などを中心に取り扱うライフサイエンス事業、並びにアジアにおけるチーズ製造販売事業を成長ドライバーと位置付け、安定収益基盤を有する市場と将来の成長を担う市場を組み合わせたポートフォリオを形成している。

2) 競合環境
輸入乳製品は、品質管理・制度対応・調達力のいずれにおいても参入障壁が高い市場である。加えて、同社の主な競合となる大手総合商社は、近年の戦略転換によってより収益性の高い分野へ経営資源を集中させており、乳製品分野への注力度は相対的に低下している。その結果、同社は競争が激化する環境に置かれているというよりも、競合の戦略的関与が弱まるなかで相対的優位性を高めてきた立場にある。これは、専門性の高い分野に経営資源を集中し続けてきた同社の戦略的一貫性の成果と言えよう。

(2) 内部資源分析
1) 歴史的背景に裏打ちされた調達力と顧客基盤
同社の最大の内部資源は、創業以来連綿と受け継がれてきた歴史的背景にある。乳製品輸入の黎明期から市場に関与してきたことで、主要サプライヤーとの長期的関係性並びに国内食品メーカーとの強固な顧客基盤が形成されている。乳製品は、調達先が欧州・オセアニア・北米と限られ、しかも各地域で寡占化が進んでいる。同社はこれらの有力サプライヤーと長年の取引関係を構築しており、需給調整や品質対応を含めた「パートナー」として認識されている点が、他社との優位性を生んでいる。

2) 価値共創型ビジネスを実現する高度専門人材
乳製品は、異物混入、微生物管理、温度管理など、取り扱い難度が極めて高い商材である。同社には、こうした分野に精通した高度専門人材を確保しており、顧客の製品設計や用途に踏み込んだ提案を行うことが可能となっている。特に製造事業においては、BtoBに特化し、顧客ごとに異なる機能要件に応じたオーダーメイド型開発を行っている点が特徴である。効率性を犠牲にしてでも顧客ごとの価値創出を優先する姿勢は、短期的には非効率に見えるものの、結果として顧客との関係を深め、価格競争から距離を置くことに成功している。

3) 高い模倣困難性
同社の強みは、「長年の関係資産」「高度専門人材」「商社機能と製造機能を組み合わせた事業構造」の3つが有機的に結び付いている点にある。これらは個別には模倣可能であっても、同時に再現することは極めて困難である。特に、商社として顧客と競合しないよう国内では製造を行わず、アジアに限定して製造機能を展開するという戦略判断は、長期的な信頼関係を重視する同社ならではの選択であり、後発企業が容易に追随できるものではないであろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)

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配信元: フィスコ

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