ドル円、157円台半ばまで上げ幅拡大=NY為替概況
ドル円、157円台半ばまで上げ幅拡大=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は買い優勢の動きが続き、157円台半ばまで上げ幅を拡大した。片山財務相がG7オンライン会合後に会見を行い、「為替動向は一方向で急激な動きで憂慮している。行き過ぎた動きには適切に対応」と述べていたことで、ドル円はNY時間に戻り売りが出ていたものの直ぐに切り返している。
本日は日銀決定会合の結果が発表され、植田裁候の会見も行われた。それを受けて改めて市場は円安に反応している。日銀は政策金利を0.75%に引き上げた。植田総裁は、想定通りではあるが、今後も追加利上げを行う可能性を示唆していた。ただ、利上げのペース変更が示唆されることもなく、日銀は漸進的な利上げペースを維持するとの見方が優勢となっている。次回の利上げは早くても来年6-7月頃との指摘も出ていた。日米の金利差は縮小方向にはあるものの、そのスピードは緩やかとの見方が本日の円安の反応に繋がっていた模様。
ドル円は本日の上げで21日線を一気に上抜けた。11月下旬からの調整トレンド終了の兆候も見られ、来週以降の動きが注目される。目先は11月20日の高値157.90円付近が上値メドとして意識される。
ユーロドルは1.17ドル台の狭い範囲での上下動が続いた。今週前半の米雇用統計後に1.18ドル台を瞬間的に付けて以降、上値の重い展開が続いているが、1.17ドル台は堅持しており、底堅い流れは継続している。一方、ユーロ円は円安の動きからユーロ発足以来の高値を更新しており、184円台半ばまで上昇。
来年にかけてのユーロドルのパフォーマンスに期待の声も出ている。アナリストは、FRBが利下げを進め、ECBが金利を据え置く中で、ユーロドルは中期的に上昇する可能性が高いと指摘。FRBが来年3月と6月にそれぞれ利下げを行うと予想している一方、ECBは26年から27年にかけて金利を据え置くと見ており、インフレ調整後の実質金利差はユーロに有利な方向へ縮小すると指摘している。
さらに、欧州の資産市場の回復、ドル安リスクに対するヘッジ需要の高まり、米国の制度に対する信認低下といった要因もユーロを押し上げる可能性があるとし、12カ月後には1.23ドルまで上昇すると予想しているようだ
。
ポンドドルは1.33ドル台後半での方向感のない展開が続ていた。一方、ポンド円は円安の動きから210円台に上昇し、2008年以来の高値水準を更新している。
エコノミストは、英経済は労働市場の弱さや需要減速を背景に、26年は低迷した成長に留まるとの見通しを示している。厳しいマクロ環境によって英中銀は追加利下げに踏み切りやすくなり、その結果27年には景気回復が始まる可能性があるという。同エコノミストは、英国の実質GDPが26年に0.7%、27年に1.6%になると予想しているようだ。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
きょうのNY為替市場、ドル円は買い優勢の動きが続き、157円台半ばまで上げ幅を拡大した。片山財務相がG7オンライン会合後に会見を行い、「為替動向は一方向で急激な動きで憂慮している。行き過ぎた動きには適切に対応」と述べていたことで、ドル円はNY時間に戻り売りが出ていたものの直ぐに切り返している。
本日は日銀決定会合の結果が発表され、植田裁候の会見も行われた。それを受けて改めて市場は円安に反応している。日銀は政策金利を0.75%に引き上げた。植田総裁は、想定通りではあるが、今後も追加利上げを行う可能性を示唆していた。ただ、利上げのペース変更が示唆されることもなく、日銀は漸進的な利上げペースを維持するとの見方が優勢となっている。次回の利上げは早くても来年6-7月頃との指摘も出ていた。日米の金利差は縮小方向にはあるものの、そのスピードは緩やかとの見方が本日の円安の反応に繋がっていた模様。
ドル円は本日の上げで21日線を一気に上抜けた。11月下旬からの調整トレンド終了の兆候も見られ、来週以降の動きが注目される。目先は11月20日の高値157.90円付近が上値メドとして意識される。
ユーロドルは1.17ドル台の狭い範囲での上下動が続いた。今週前半の米雇用統計後に1.18ドル台を瞬間的に付けて以降、上値の重い展開が続いているが、1.17ドル台は堅持しており、底堅い流れは継続している。一方、ユーロ円は円安の動きからユーロ発足以来の高値を更新しており、184円台半ばまで上昇。
来年にかけてのユーロドルのパフォーマンスに期待の声も出ている。アナリストは、FRBが利下げを進め、ECBが金利を据え置く中で、ユーロドルは中期的に上昇する可能性が高いと指摘。FRBが来年3月と6月にそれぞれ利下げを行うと予想している一方、ECBは26年から27年にかけて金利を据え置くと見ており、インフレ調整後の実質金利差はユーロに有利な方向へ縮小すると指摘している。
さらに、欧州の資産市場の回復、ドル安リスクに対するヘッジ需要の高まり、米国の制度に対する信認低下といった要因もユーロを押し上げる可能性があるとし、12カ月後には1.23ドルまで上昇すると予想しているようだ
。
ポンドドルは1.33ドル台後半での方向感のない展開が続ていた。一方、ポンド円は円安の動きから210円台に上昇し、2008年以来の高値水準を更新している。
エコノミストは、英経済は労働市場の弱さや需要減速を背景に、26年は低迷した成長に留まるとの見通しを示している。厳しいマクロ環境によって英中銀は追加利下げに踏み切りやすくなり、その結果27年には景気回復が始まる可能性があるという。同エコノミストは、英国の実質GDPが26年に0.7%、27年に1.6%になると予想しているようだ。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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