10月6日(月)、窓開けの可能性も?
【注目ポイント】「147.750円」を上抜けブレークするか否か
【シナリオ①】同レート超えなら、「150.000円」付近までの上昇を想定
【シナリオ②】同レートでの上値抑制なら、「145.000円」付近までの下落も視野に
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「145.000~150.000円」
【注目材料・イベント】植田日銀総裁の講演・会見内容(3日)、自民党総裁選挙(4日)
先月26日に直近高値となる「149.944円」を付けた後、徐々に下値を切り下げる展開となっている米ドル/円。本稿執筆(3日午前9時)時点では、心理的な“分水嶺”である「150.000円」超えは不達となっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態であること、3) ローソク足の上方に赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなり、ADXが低位置から右肩上がりでの推移になりつつある(上図青色点線丸印)ことから、現在の米ドル/円・日足チャートは上方硬直性を伴うレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
目先、注目すべきポイントは・・・約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「147.750円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜けブレークするか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「147.750円」を終値ベースで上抜けブレークした場合は、「基準線超え」→「もう一段の上値追い」となりそうです。当該ケースでは、「200日MA(≒148.222円)超え」や「SARの買いサインへの転換」、また「-DI>+DIの乖離縮小」なども伴いながら、心理的な節目である「150.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「147.750円」超え未達(=上値抑制)となった場合は、「上値抵抗圧力の強まり」→「下値切り下げ」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“逆転”」や「BB(ボリンジャーバンド)・-2σライン(≒146.140円)割れ」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、先月17日に付けた直近安値レートをやや下回る水準である「145.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を視野に入れるべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の米ドル/円は方向感を模索する相場付きが継続するとの想定の下、当面※は「145.000~150.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、本日午前10時05分からの植田日銀総裁による大阪経済4団体共催懇談会および午後2時からの記者会見での発言内容が、米ドル/円の相場動意となりそうです。合わせて、明日(4日)の午後1時から開催される自民党総裁選挙の結果によっては、6日(月)以降の米ドル/円の相場変動要因になり得るため、要注目でしょう。
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