[資源・新興国通貨11/5~8のポイント&注目通貨] カナダとNZの雇用統計で市場のBOCとRBNZ金融政策見通しが変化するか
今週のポイント
豪ドル/米ドルやNZドル/米ドル、米ドル/カナダドルは、米大統領選挙やFOMCの結果に影響を受けやすい地合いになりそうです。FOMCで米FRBの利下げ観測が後退するなどして米ドル高が全般的に進む場合、豪ドル/米ドルとNZドル/米ドルは下値を試し、一方で米ドル/カナダドルは上値を試す展開になると考えられます。
米大統領選挙の結果にはメキシコペソ/円も影響を受けそうです。メキシコは米国と経済的な結びつきが強いうえ、トランプ前大統領は“大統領に返り咲けば、メキシコから輸入する自動車すべてに対して高い関税を課す”との考えを示しています。米大統領選挙の結果次第では、メキシコペソ/円に対して下押し圧力が加わる可能性があります。
RBA(豪中銀)の政策会合が5日に開かれます。本稿執筆時点で会合の結果は判明していないものの、政策金利は4.35%に据え置かれそうです。RBAの声明や総裁会見にも注目です。市場では、RBAは早ければ次々回25年2月に利下げを行うとの観測があります(次回12月9-10日の会合については政策金利の据え置きを予想)。声明や総裁会見が市場の利下げ観測を後退させる内容になれば、豪ドルにとってプラスになると考えられます。
中東情勢には注意が必要かもしれません。中東情勢が一段と緊迫化する場合、リスクオフ(リスク回避)の動きが強まるとともに、クロス円が下押しする可能性があります。
今週の注目通貨ペア(1):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.36500カナダドル~1.40000カナダドル>
米ドル/カナダドルは11月1日に一時1.39543カナダドルへと上昇し、22年10月以来およそ3年ぶりの高値をつけました。足もとの米ドル/カナダドル上昇の主な要因として、米国の長期金利(10年物国債利回り)の上昇や(米ドル高要因)、BOC(カナダ中銀)のハト派的な金融政策スタンスが挙げられます。
BOCは10月まで4会合連続で利下げを実施しており、10月会合時の声明では追加利下げが示唆されました。市場では次回12月11日の会合で利下げすると予想されており、利下げ幅については0.25%と0.50%で市場の見方が分かれています。8日発表のカナダの10月雇用統計が市場予想と比べて弱い結果になれば、0.50%の利下げ観測が強まりそうです。
米大統領選やFOMCやカナダの雇用統計の結果次第では、米ドル/カナダドルは一段と上昇するかもしれません。
今週の注目通貨ペア(2):<NZドル/円 予想レンジ:89.800円~92.300円>
NZの7-9月期雇用統計が6日に発表されます。この結果がNZドル/円の材料になる可能性があります。RBNZ(NZ中銀)は8月に0.25%、10月に0.50%の利下げを行いました。市場では、次回11月27日のRBNZ会合で0.50%の利下げが行われるとの見方が有力です。NZの雇用統計が市場予想と比べて弱い結果になれば、より大幅な0.75%の利下げ観測が市場で強まるかもしれません。0.75%の利下げ観測が強まる場合、NZドル/円は上値が重い展開になりそうです。
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