ドル円は160円台に伸び悩む 今週のイベント控えて上値に慎重な雰囲気も=NY為替概況

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最新投稿日時:2024/07/09 05:50 - 「ドル円は160円台に伸び悩む 今週のイベント控えて上値に慎重な雰囲気も=NY為替概況」(みんかぶ(FX/為替))

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ドル円は160円台に伸び悩む 今週のイベント控えて上値に慎重な雰囲気も=NY為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/07/09 05:50
ドル円は160円台に伸び悩む 今週のイベント控えて上値に慎重な雰囲気も=NY為替概況

 きょうのNY為替市場でドル円は伸び悩む動きが見られた。東京時間に160円台前半まで下落した後、海外市場に入って161円台に戻していたが、NY時間に入って160円台に再び下落。160円に接近すると押し目買いも観測され、根強い円安がドル円を下支えしている。

 ただ、今週のイベントを控えて上値に慎重になっている雰囲気も出ている。市場は今週のパウエルFRB議長の議会証言や米消費者物価指数(CPI)の発表を待っている。先週の米雇用統計は労働市場がやや冷え込んでいることが示され、インフレ緩和と年後半の景気減速がFRBの利下げに繋がるとの見方も出る中で、ドルの上値を圧迫。

 6月は予想以上に非農業部門雇用者数(NFP)を増やしたものの、失業率も4.1%へと予想外に上昇。短期金融市場では現在、年内2回の利下げを予想しており、最初の利下げは9月と予想している。確率は80%で織り込む動き。

 今週木曜日の6月の米消費者物価指数(CPI)が予想通りに若干の進展を示せば、こうした期待を後押しする可能性がある。6月はガソリン価格下落で、総合指数は前回同様にインフレの鈍化が見込まれている。

 パウエル議長の議会証言については、インフレは進展したが、もう少しデータで確認したい意向が示されると見られている一方、景気減速を意識してハト派なトーンになるとの見方もあるようだ。また、FRBの利下げ開始にしびれを切らしている議員や、金融機関に対するFRBなどの資本要件強化案に不満を持つ議員からの圧力に直面するとの見方も出ている。

 ユーロドルは1.08ドル台で小動き。日曜日の仏選挙の結果は野党の左派連合「新人民戦線(NFP)」が予想以上に票を伸ばし、予想外の最大勢力となった。マクロン大統領率いる中道の与党連合と選挙協力した結果、ルペン氏率いる右派の国民連合(RN)を第3の勢力まで抑え込んだ。

 市場にはひとまず右派が政権を取らなかったことで安心感が広がり、ユーロは小幅に上昇したものの反応は限定的。一部からは「今回の選挙結果はユーロの評価にほとんど関係がない。第1回投票でもユーロへの影響は僅かだったが、選挙が金融政策に影響を与える可能性は低く、ユーロには直接関係ない」との指摘も出ていた。

 逆に左派勝利のサプライズ結果を受け、投資家が安全資産を求めてドルを買ったとの声も出ている。フランスでは議会が空転することはよくあるが、左派連合によるサプライズ勝利は連立協議を前に市場の懸念を引き起こす可能性があるという。

 きょうもポンドドルは一時1.2840ドル付近まで上昇したものの、1.28ドルちょうど付近に伸び悩んだ。ただ、6月に強い上値抵抗となっていた1.28ドルの水準を突破したことで、ショートカバーが活発に出ている模様。目先は1.28ドル台を維持し、昨年3月高値の1.2895ドル付近、そして1.29ドル台を試しに行くか注目される。

 先週は英総選挙が実施されたが、労働党が勝利し、スターマー党首が新首相に就任した。ただ、市場からは大方の予想通りだったことから、これで当面は英政治がポンドを動かすことはないとの見方も出ている。財政政策がポンドに影響を与えるとは現時点では考えにくく、むしろ仏政治、米経済、英中銀の金利予想の方がポンドを大きく動かす要因であり続けるとしている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)

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