ネガティブサプライズを織り込み中
ネガティブサプライズを織り込みながら迎えるEU首脳会合(6/28-29)では、予想通り何ら具体策が決まらなかった場合は、週末・月末要因もあり、リスクオフの動きになろうが、これまで以上のネガティブサプライズが出る可能性は低いのではないか。ドル円が200日移動平均線(6/28時点:78.85円)を大きく割り込むのは考え難い。内部要因を見る限り、国際商品および資源国通貨では、ポジティブサプライズに反応し易い状況となっている。
対ギリシャ緊縮財政再交渉や追加支援、対スペイン銀行支援、共同債導入になどに関して、具体的な工程表などが示された場合には、現在保合いを続けているドル円が、リスクオンからクロス円主導で円安圧力が高まる可能性も想定しておきたい。中国が7月に預金準備率が引下げるとの報道(上海証券報)も入っている。この場合は、抵抗となっている90日移動平均線(6/28時点:80.71円)水準を試す流れになるだろう。
本日は、21:30~の米マクロ経済指標発表以外に、地区連銀総裁講演(クリーブランド地区・ダラス地区)、16:00からの独EU首脳会議前会見、明朝予定のファロンパイ大統領・バローゾ委員長の記者会見などの前後に動きが出るかもしれないが保合いを大きく放れるまでには至らないだろう。大きな放れは、EU首脳会談を消化した7月入り以降と見る。